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*松田side
セ フレだった女に振られた
その帰りにふらっと寄ったバー
雰囲気が良くて気持ちが落ち着く
お気に入りの場所になりそうだ
「わざわざビンタなんかしなくてもいいじゃん」
右頬を撫でながら残っていたグラスのお酒をグイッと飲み干した
カウンターの左側を見ると女の人がひとりでお酒を飲んでいた
正直どタイプ
話しかけてみたら大正解
やっぱ俺見る目あるよね
半ば強引に俺の家で飲めることになった
ソファー座ってからもずっとそわそわしてるしこういう純粋そうな子がいっちばん可愛い
そう思ってたら緊張のせいかAさんはすぐに酔いがまわってしまった
「おーい、こんなところで寝たら風邪ひいちゃいますよーーー」
テーブルに突っ伏して寝てるAさんを揺さぶる
「ん〜…」
なんて言いながら眠たそうに重たい瞼を薄く開けて俺を見つめるAさん
するとAさんは俺の首に腕をまわしてきた
ちょっと待ってくれ
流石に相手の合意なしでは良くないと自分で必死にストッパーをかける
「ほら、ベッド行くよ」
首の後ろに回されたAさんの腕を外し、ベッドまで連れていく
「みず……飲みたい…」
そう言うもんだからウォーターサーバーから水を汲み、持ってくる
「はい。Aさん、飲める?」
ベッドから上半身を起こさせて水を飲ませようとする
しかしアルコールのせいで焦点が定まってないAさんの手からコップがするりと落ちてしまった
「もー、俺タオルと着替え取ってくるから、Aさん服脱いでて!」
寝室を出ようと立ち上がると手首を掴まれた
「、、待って」
え?、と振り返ると
「…元太が脱がせて」
焦点の定まってないAさんが朧気な瞳で俺を見つめた
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作者名:ゆい | 作成日時:2021年8月10日 16時