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自分ちの最寄りだと完全に勘違いしてる。
『ここ、俺んちの最寄りだよ』
駅名の看板を指さしたら、彼女はしばらく眺めて何度か瞬きをした。
「...え!?」
『Aの降りる駅...寝過ごしちゃって..』
「えー...あー...寝てた、ね、私」
『俺もいつの間にか...』
お互い眉を下げて、人気の無くなったホームで立ち尽くす。
「気にしないで、私が悪かったから」
『ごめんな...本当に』
「いいよ、タクシーで帰るし大丈夫だよ」
....
『あー...、うち、来れば?』
キョトンとした顔されて、ちょっと焦る。
『だから、うち、泊まればいいじゃん』
「閑也くんちに?」
『そう』
「え、でも...」
何か言いかけた彼女の手を握ったら、言葉を飲み込むように一瞬黙った。
『帰したくないから』
その一言に、彼女が顔を上げて俺を見つめた。
ちょっと考えた後照れ笑いを浮かべながらいいよって頷いてくれて、ガッツポーズをしたい気持ちを必死に抑える。
連れ立ってうちまで歩く途中、どちらともになく手を繋いだ。
お酒も入ってるし、彼女の温もりが伝わってきて何かふわふわした気分。
駅からうちまで歩いて10分くらいだから、他愛もない話をしてるうちにすぐ到着した。
『どうぞー、上がって上がって』
「お邪魔します...」
広いねって部屋を見回されて急に恥ずかしくなった。
『気使わなくていいから、のんびりしてて』
「ありがとう」
『パジャマ代わりに着れそうな服見てくるわ...新しいのあったはずだから』
クローゼットの引き出しの中にまだおろしてない新しい服をまとめてあるから、そこから良さそうなものを見繕うか。そう思って寝室に向かおうとしたら、彼女に腕を掴まれた。
『どした?』
振り返ったら抱きつかれて、反射的に抱き留める。
俺を見上げるその視線が、ずっと彼女を見てきたのに今までと全然違って見えて。
吸い寄せられるようにキスをした。
キスの合間、吐息が漏れるように彼女が好き...って呟いて。
胸がキュウってなって。
俺も好き...そう囁いた。
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TUGUMI(プロフ) - ちんたんさん» お返事ありがとうございます!いえいえ。とっても楽しい作品に出会えて良かったです (2020年8月28日 21時) (レス) id: b6b6b260bf (このIDを非表示/違反報告)
ちんたん(プロフ) - TUGUMIさん» コメントして頂きありがとうございます。初心者ながらの作品読んでいただき、さらにコメントまでとても嬉しいです!これからも不慣れではございますが更新していきますのでよろしくお願い致します♪ (2020年8月28日 16時) (レス) id: 481cab572a (このIDを非表示/違反報告)
TUGUMI(プロフ) - 凄いキュンキュンしました!とっても楽しかったです!!更新頑張って下さい!! (2020年8月28日 15時) (レス) id: b6b6b260bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちんたん | 作成日時:2020年8月23日 1時