金木犀 (ページ5)

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「その花めっちゃ綺麗な花だな！Aに似てる！！」

急に景瑚くんがおかしなことを言い出した

『え、？！えっと、、その、、そんな、こと、ないよ』

「なんていう花？？」

『ポピーだよ、母様にあげるの、！』

「そーなんだ！Aは優しいね！！」

ニコニコしながら景瑚くんが言った

景瑚くんは私の言葉を最後まで聞いてくれる

今まで私の言葉を聞いてくれるのは松野さんと母様ぐらいだったから素直にとても嬉しかった

「Aは花が好きなんだな！」

『うん、！大好き！

お花はね、私を助けてくれるの、！』

「へー！そっか！！

やっぱ、Aは花に似てる！！

雰囲気とか香りとか！！」

『香り､？変なの』

予想もしていなかった言葉にフフっと笑う

『景瑚くんは、、太陽、みたいだよね、』

ほんとにそう思った

あの時、出会った瞬間から

景瑚くんは太陽みたいに暖かくて優しい人

私が小花衣家の娘だからって優しくしてくれるんじゃなくて

しっかりと私自身を見てくれる人

あえて苗字を言わなかったのを許して欲しい

景瑚くんにはこのままでいて欲しいから、、、

私は知らなかった

こんな事を思っている間

景瑚くんは林檎のような真っ赤な顔をしていたことを、、、