金木犀 (ページ2)

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1章＿出会いページ2

小花衣(こはない)家

この名を知らない人はいないほどの名家

その一人娘として生まれた私、小花衣 Aは小さい頃から、周りの目ばかり気にしながら生きていた

そう生きるように教育されていた

私の周りにいる大人は私に気に入られようと思ってもないような言葉で私の機嫌をとった

私はそれにうんざりしていた

日に日に私は自分の思っていることを発言することが出来なくなった

そんな私を心配した母が私にこう教えてくれた

「A、お花はねAのことを助けてくれるのよ

Aはお話するのは苦手よね？

でも、自分の気持ちはちゃんとここにある」

母は自分の胸を抑えて言う

「その気持ちをお花が代わりに言葉で伝えてくれるの

お花はね、一つ一つに言葉があるの

だから、Aが自分の気持ちを自分で伝えることが

出来るようになるまでは、お花に力を借りよう」

そう言って優しく笑う

私もつられて笑う

『わたし、お花の言葉覚えたい！！』

「そうねぇ

明日、母様と一緒にお出かけしましょうか

お花さんを見て、本を一緒に買いきましょ」

『やったぁ！母様と久しぶりのお出かけ！！』

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