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No.2 ページ12

あのお兄さんが回復したから、会ってもいいってクロードから許可が出た。


あの男が大切にしている人がいるなんて、天変地異が起こるんじゃないかって思った。


許可を貰ってから急いでリリアンと会いに行った。


その人はベッドからまだ出れない様だけど、顔色は良くなっている。


しかも、すっごく物腰が柔らかい人。


クロードとは正反対。


『…パパ?』


あたしがクロードの事をパパって呼んだからか、凄く不思議そうな顔をしている。


「うん、パパ!」


『あ…てっきり、ご兄妹かと思っちゃいました』


照れながらクロードとあたしが兄妹だと思ったと言ったお兄さんの顔は少し赤くて柔らかかった。


「魔力が多ければ多いほど若く見えるんだって!だから、パパは若く見えるの」


『魔力?…、そうなんですね。すいません、勘違いしちゃって』


「いい。それより、体調の方はどうだ?」


『…おかげさまで、良くなりました』


お兄さんの側に寄るとクロードは備え付けてあった椅子に座った。


珍しい光景にリリアンもびっくりしているが、2人にとって当たり前なのだろう、お兄さんからはアクションがなかった。


「ところで、お兄さんの名前は?」


『僕の名前はセナです。あの…失礼じゃなければ、お兄さん…あなたの名前も教えて貰えないでしょうか』


言葉に詰まってしまったあと、話を変えるためにお兄さんの名前を聞いた後、クロードにも話かけていたから、この数日の間に仲良くなったのかな?

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作者名:chamu. | 作成日時:2023年4月22日 13時

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