一人じゃないbyチヒロ ページ7
全国実力模試という事もあり…
良太郎『勉強だ!!』
当然良太郎も張り切っていた。
良太郎『答え合わせだ!』
慎之介『おー!』
結果は…
良太郎『合格ギリギリじゃねえか…』
暁斗『赤点よりはマシだろ?』
慎之介『今回の模試、難しいな…』
良太郎『クソっ…』
暁斗『落ち着け』
良太郎は姉弟に良い点を取らせるというプレッシャーと風太郎と武田に勝たなければいけないという重みが精神を疲弊させていった。
暁斗『このままだと不味いな…』
四葉『何とか出来ませんか?』
慎之介『うーん…やっぱり精神的な支えが無いと無理かな…』
暁斗『とにかく今は勉強してあいつを安心させなきゃな…』
慎之介『ちょっと行ってくるか…』
良太郎は…
良太郎『クソっ…俺はなんて薄っぺらい人間なんだ!』
慎之介『俺の方が薄っぺらい人間だよ…』
良太郎『兄上…俺は勉強しか出来ない…でもその勉強すら上手くいかない…どうすればいい?』
慎之介『おい…勝手に決めつけんなよ!』
良太郎『実際そうだろ!?』
慎之介『俺はお前が思ってる程立派な人間じゃない…』
良太郎『若手小説家だろ…』
慎之介『それでもな…自分で勝手に抱え込んで塞ぎ込むような人間だぞ、俺は…』
良太郎『…じゃあ俺はどうすればいい?』
慎之介『お前は一人じゃないだろ?暁斗や俺、それに…ほら』
慎之介が後ろを見ると…四葉と五月が心配そうに良太郎を見ていた。
慎之介『別に勉強なんか出来なくてもいい…学ぶ姿勢が大切じゃないのか?』
慎之介は七羽の折り紙の鶴を取り出して良太郎に手渡した。
良太郎『兄上…』
慎之介『良太郎は夢ないのか?』
良太郎『無いよ…安定してるならそれでいい』
慎之介『だったら人助けなんていいんじゃないか?』
良太郎『はあっ?』
慎之介『冗談だよ…ほら早く帰ろうぜ?』
良太郎『…ああ』
良太郎は何時もの調子を取り戻した、そして良太郎の進路に人助けが追加された。
この後、鶴が解答用紙だった為良太郎はキレた。
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作者名:チヒロ『幽旡』『由木』 x他1人
作成日時:2020年4月26日 16時