理由Byもりやん ページ12
修学旅行前夜のリビング。
暁斗「おっ、慎之介か…どうした?夜遅くに?」
慎之介「なんか寝れなくてな…」
暁斗「なんか飲むか?」
慎之介「ミルクティーで」
そう言うと暁斗が自分のココアと慎之介のミルクティーを注いで来た。
暁斗「それで…何悩んでんだ…想像は着くけど」
慎之介「お前はエスパーか」
暁斗「伊達に18年も3つ子やってねえよ…それで、どうして答え保留してんだ」
慎之介「俺なんかでいいのかなって…もし付き合っても後悔させないか心配で…」
暁斗「その気持ちは分からんでもないな…」
1度ココアを飲んで一息吐いてから真剣な目で慎之介を見る。
暁斗「でも…お前が自分を信じれないなら…お前を好きになってくれた二乃姉さんを信じろ…自分に自信が持てなくても、姉さんを否定しちゃダメだ」
慎之介「…そう…だよな…」
コップを手で覆い隠しながら言う。
暁斗「そうと分かったら男らしく自分から行ってこい!」
慎之介「えぇ!?自分から…」
暁斗「お前…女の子に2度も言わせるつもりか?」
慎之介「それは…確かに言われてみればそうだよな…」
暁斗「どうしても勇気が出ない時は何時でも俺に言え、そのケツ蹴っ飛ばしてやる」
慎之介「それは嫌だから大人しく行くわ…ありがとな」
暁斗「いいってことよ!」
そして慎之介が部屋に戻ると暁斗は独り言を少し吐いた。
暁斗「弟に先越されたけど…次は俺だよな…自分の気持ちに素直にならないとな…」
二乃「全くよ」
暁斗「あら?聞いてたの?中々いい趣味を」
二乃「誤魔化さないの」
暁斗「…ごめん、それと…世話のかかる弟ですが…どうかよろしくお願いします」
そう言って頭を下げる暁斗。
二乃「止めなさいよ、私が先に好きになったんだもの…」
暁斗「本当に姉さんには頭が上がりませんよ」
二乃「今度はあんたの番よ…」
暁斗「きっちり心得てますよ…ただ弟と合わせるとなんかあれなんで…まあまだ覚悟が決まってないのもありますが」
二乃「確かに一理あるわね…」
暁斗「それに、僕なんかが好きなって迷惑じゃないかとか思っちゃいます…」
二乃「あんた気付いて無いのね…まあ今はいいわ」
暁斗「オマケにもう1人いるんでね…面倒臭いのが」
二乃「あー、あれは…確かに面倒臭いわね」
暁斗「まあ何とかしますよ…自分が終わったら」
二乃「お互い苦労があるわね…」
暁斗「ですね…上は大変です」
何気に姉弟感溢れる2人だった。
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:チヒロ『幽旡』『由木』 x他1人
作成日時:2020年4月26日 16時