男装してても心は女。６【佐野万次郎】

蓮side（遅くなりました！） ページ31

この世界が嫌いだ



私に試練しか与えない



「言葉遣いがなってない！女の子なんだから！」



『ご、めんなさい・・・』



親、特に母親は私に厳しかった



常に女の子らしさを求められ窮屈な思いをして生きてきた



「あなたのために言ってるのよ」



『・・・うん、ありがとう！』



この地獄を終わらせるには死ぬしかないと自 殺しかけたことがあった



『・・・風、気持ちいいな』



高い高いビルの屋上



今ここで飛び降りれば・・・



怖いなんて気持ちはなかった飛び降りるだけで楽になれると思うと早く飛んでしまいたいとさえ思った



柵から降りて目をつぶる



『誰かに、救ってほしかったな・・・』



まぁ、もう無理だけど



一歩踏み出す



[本当にいいの？]



『・・・え？』



頭の中で響いた声



女とも男とも言えない声



[あいつのせいで君が死ぬなんておかしいよ]



・・・確かに



[どうせなら殺してしまおうよ、今までの恨みを全部込めて]



『・・・でも、そんなことしたら警察に捕まっちゃう』



今思えば、ここで親を全く心配しなかった時点でもう狂っていたのかも知れない



[任せて、全部やってあげるから]



その言葉と共に頭が黒く塗りつぶされた



ピーポーピーポー



『・・・え？』



意識が戻った時、目の前に広がっていたのは綺麗な夜景ではなく



『何で、こんな事に』



血に染まる母親であろう物体とその物体からにじみ出てくる血液



[さぁ、早くしないと警察が来ちゃうよ]



その言葉を聞いただけで自然と体が動き出していた



裏口から出て走り出す



この日から何かあるごとに頭の人が私の意識を乗っ取った



『もう止めてよ！今まで何人殺したと思ってるの！？』



[いいじゃん、邪魔なものが消えたそう考えればいいんだから]



もう嫌だ・・・



親が死んで、救われたと思ったでも、本当の地獄はここからだった



お金をためるために喧嘩代行を始めた時も、気づけば誰か一人は必ず死んでいる



親が生きていた時よりも生きていることが辛くなった



[源氏名決めようよ]



ある日、急に提案された



『源氏名・・・』



考えた末に



『蓮にする』



蓮に決めた



[何で蓮なの？]



『蓮の花って綺麗だし、響きもいいから』



[ふぅーん]



本当は、違う



私が蓮を選んだのは花言葉に引かれたから



蓮の花言葉は清らかな心、離れゆく愛



そして、私を救ってください



いつか誰かに救って貰う為に

お知らせぇ！！→←下手ですごめんなさい！！

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