大喧嘩:SANSside ページ48
Aがお菓子を作った日から数日後。
俺らは大喧嘩した。
「はぁ"?
お前が悪いんだろこの腐れチビ野郎!!」
「あ"?
お前の方が悪いだろ?
置きっぱなしにしてんだからよ」
「お前だって靴下も色々置きっぱ脱ぎっぱでさぁ!!
常温に戻してて更に名前まで書いてんのに
…もういい、出て行く」
「あぁ、勝手にしろ」
Aが言う原因は俺がチーズケーキを食べたことらしい。
Aは家から出て行った。
でもそれは俺が知った事ではない。
『なんだよ!
常温に戻してただけじゃん!
名前も書いてたんだよ?!
なのになんで食べたの?!
俺がどれほど楽しみにしていたか知らないくせに!』
捨ててしまった箱をもう一度見てみれば、
しっかりとAと書いてあった。
俺の不注意
読みもしなかった説明を見ればこう書いてあった。
こだわり抜いた素材使用
極上のチーズケーキここにあり!!
最上級の小麦、チーズ、牛乳
生クリーム、卵を使用!!!
一年に4回も販売はされない!
幻のチーズケーキ
※一日25個限定!!!
そのとき、やっと思えた。
「Aに、謝ろう」
でも、どこにいるか分からない。
でも、素直に謝れないと思うから。
一時間ほど経って。
自分に対していらついていたのでグリルビーズで酒を飲む事にした。
グリルビーズの扉を開けて、閉めた。
「チッ…
グリルビー、酒くれ。
今日はバーガーは要ら…」
俺はそこまでしか言えなかった。
Aの泣いている姿が目に入ったからだ。
「A…
いいや、帰る」
Aに会っては心を締め付けるだけだと思ってそう言った。
「ちょ、まって、サンズ
ごめ」
「A、好きだ」
Aが謝ろうとしたとき、
グリルビーはその言葉を遮り、Aの顎をそっと手で掬って
そっとキスをした。
この状況が、この場所が、苦しい。
酒の所為か、何の所為か。
Aの顔が赤い。
つぅ、とグリルビーの指先が顎から首筋を流れる。
びくりとAが震える。
Aがグリルビーで感じた?
潤んだ瞳で俺を見る。
そんな瞳を、顔をさせるのは俺だけでいいはずなのに
「…っ」
謝りに来たはずなのになぁ…
俺の今の顔はいろんな感情が混ざってぐちゃぐちゃだろうな
34人がお気に入り
「Undertale」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:FRISK<HERD> | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年10月26日 1時