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抱擁、そして ページ16

撫でられた感触でびくつく背筋

ぁ、と少しだけもれる俺の吐息

俺の瞳をじっと射止める無一郎君の吸い込まれるような瞳。


過去にあった事と同じ事をしている

そうなのに、拒否反応すら出ない。

逆に認めている、むしろ求めている気さえもする。


全てが異世界のよう。


まだ鬼の気配は無い。

もっと、と鬼に煽られているような気にもなってしまって少しだけむかついてしまう。


「考え事する余裕あるんだね」


鬼を考えるなと言わんばかりの発言

そうか、集中している最中に襲い掛かるのだ。


無一郎君は俺と額を合わせた。

俺は無一郎君との近さに思わず目を瞑った刹那


唇にほんのりと暖かく柔らかい感触。


何度も触れては離れを繰り返す無一郎君

心臓が動きを早め、体中を素早く血液が巡る事によって体の心から熱くなってくる。

呼吸を使っているため息切れなどはしないがおそらく常駐を解けばもう息切れしていそうな気がする。


そして触れればすぐに離れていたはずの唇はいつの間にか触れている時間が長くなっていた。

そして俺の腰にまわっていた無一郎君の指は俺の腰を触れるか触れないかで撫で上げていた。


その動作にあわせて跳ねる俺の体。

無一郎君の指がすぅ、と背中を撫でた瞬間、「あぁ、」と声が漏れてしまった。


無一郎君は狙っていたかのように声の漏れた隙間に舌を指し込んでくる。


舌で口の中をなぞられ、かき乱されていく。

それと共に、俺の頭の中もふわふわ、ぐちゃぐちゃになっていく。


だらしの無い声がほぼ常に洩れてしまって居た頃、鬼のピリッとした気配が肌を刺激した。

無一郎君と目を合わせた。

二人でまとめて置いてある刀のところに少し寄っておいた。


事情が事情だから今回は浴衣を着たままで、と言う話しになっていた。


無一郎君は俺を優しく仰向けに倒し、浴衣をはだけさせる。

はだけさせたそこから覗く胸元の桃色のそれに無一郎君は舌を近づけた。

すると鬼の気配が近づいたのでもうそろそろではないかと思った。


無一郎君の舌が触れる瞬間、無一郎君は飛び跳ねるように刀を握った。


スパァンと快いほどの音を立てて障子が開き、鬼が飛び込んできた。


無一郎君は刀を構え、鬼が来た瞬間に横に振りぬいた。

すると綺麗に鬼の胴体と頭はそれぞれ別の放物線を描いてたたみに転がった。

そして灰になる。


「Aと僕の時間を邪魔する奴は皆こうなればいい」


そう言っては刀をなおし、俺の事を再び抱き締めた。

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作者名:Ro:A | 作成日時:2019年9月23日 3時

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