54 ジミンside ページ19
＿＿＿＿＿＿
.
『＿＿＿＿下ろしてくださいっ！』
Aの制止も聞かず、2人で何処かに行ってしまう。
みんなどうしたのかとざわめいているが、僕は声すらでなくなっていた。
……あのキスシーンを見てから。
あそこはフリじゃなかったのか？
僕の聞き間違い……、いや、そんなことはない。
どうして、キスしたの、A。
絵に描いたような、あの光景が頭から離れない。
ぐるぐるぐるぐると永遠にループするような。
黒いドレスを纏った、いつもと違うヨジャマンネ。
儚さの交じる流し目に、引きつける仕草。
いつのまに、大人に成長していたんだろうか。
「ジミン？ ジミン、どうかした？」
「あっ、いや、大丈夫です」
「ならいいけど…。二人のことは気になるけど、ジニヒョンのことだし、何か考えてるんだよ」
「はい……」
＿＿＿＿"越えられない二人の壁"＿＿＿＿＿
それはずっと知っていて、分かっていること。
だから、そんな悲しい顔をするんでしょう？
ホソクヒョン。
僕らがわざとAに悪口を言って、ホソクヒョンにも投げかけることが多々あったが、決して頷きも、加担もしなかった。
ただ、その度にいつも辛そうな表情を浮かべてた。
本当は、知ってた。
Aの鞄にこっそりのど飴を忍ばせたり、ダンスの振りを聞きたくて、いつも躊躇っていたのも。
優しいからこそ、打ち解けた今もきっと苦しい。
僕は、そんなヒョンとは全く別物。
好きな人に嫌われている、いけ好かないやつだ、
そう勝手に判断して騒いでたただの子供だった。
きっと、この好意をAに向けていたのは……
向けているのは、僕だけじゃない気がする。
「……さすがに、許されないよな」
グループ内だからって理由は百も承知。
だけど、そうじゃなくて
今更その関係になりたいだなんて
そんなの、許されないことなんだ。
キスシーンに痛んだ胸も
お姫様抱っこする二人を追いかけたくなったのも
無かったことにすれば
きっと、ずっと、仲良しでいられる。
「＿＿＿＿ただいま戻りました！」
『……すみませんっ』
繋いだ手
幸せそうな顔
少しだけ赤くなった目
せめて、二人みたいな関係にならせてほしい
……なんて、我儘かな
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蓮城(プロフ) - もう更新されないんですか、、、！！楽しみにいつまでも待ってます！ (2023年1月13日 19時) (
レス) id: 22977270c5 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - うわぁぁ、ジョングク?!続きすごく気になります！！ (2021年11月23日 23時) (レス) @page32 id: fefd4d5bf9 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 続きが見たいです (2021年9月24日 19時) (レス) id: c9d4ae5e45 (このIDを非表示/違反報告)
美羽(プロフ) - 読み始めたばっかですけどあっという間に引き込まれました！！続き楽しみです！！ (2021年7月29日 14時) (レス) id: 93c5d10917 (このIDを非表示/違反報告)
うぇーい←おい - ジョングクうううううう！？あんた、私のいとしのゆんちゃんになにを！？()続き楽しみにしてます！ (2021年5月23日 13時) (レス) id: 9a18975db5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちっち | 作成日時：2020年9月29日 21時
