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「いいね〜!
でもAちゃん、もうちょっと寄れる?」
『……は、はい』
シャッター音が鳴り響く室内。
この撮影はおしそうだと、メンバーやスタッフさんだけは気付く。
私の隣にいるのはホソクさん。
つまり、ツーショットでの撮影だ。
私が誰かと写真を撮ろうものなら、予定の時間はいつも越すのがお決まりのルールになってきている。
最近は減ってきたものの、周りからの視線は厳しく、徐々に背中には汗が滲み出てきていた。
「……寄れない?」
『……っ』
「……ごめん、終わらないとまずいからこっち寄って」
『……、』
ホソクさんの手が腰に当てられ、一気に親密度が増す。
ホソクさんの胸元にすっぽり収まり、カメラマンさんから再びいいねラッシュをもらう。
この撮影のコンセプトは、クールなイメージ。
男女だと、少し妖艶な雰囲気があってもいいのかもしれない。そう思い、右腕を軽くホソクさんの肩に乗せた。
「おぉ〜!Aちゃんそれ最高!!」
こんなことをやっているけれど、内心緊張で倒れそうなくらいドキドキしている。
生意気に肩乗せちゃって怒られないかな、
あぁ、これを見たarmyはまたアンチするのかな、
色んな思いが入り交じる中、予定時間をこれ以上押せない為、なんとかやりきることに専念した。
何か言われたとしても、終わらせないことには始まらない。
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「はい、OKでーす!!」
「ありがとうございます!」
『……ありがとうございます、、!』
カットがかかった瞬間、急いでホソクさんから離れる。
私なんかとツーショットなんて、絶対嫌に決まってる。
「……れた、」
『……?』
「初めて、自分から来てくれた」
そう言って笑うホソクさんは、
光のせいか少し潤んでいるようにも見えた。
こんな顔をさせたかった訳ではない。
どうすれば……。
「でも嫌だったでしょ、
触っちゃってごめんね」
どうして貴方が謝るんですか……?
ちがう、
ちがうの、
わたしは
『……いや、じゃないです、』
『……わたし、そんな風におもったこと、
1度もないです、!』
誰よりも柔らかくて繊細な貴方を
苦しめてしまってごめんなさい。
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ちっち(プロフ) - きさはさん» コメントありがとうございます! 待っていてください! これからもそう言っていただけるよう頑張ります。よろしくお願いします! (2020年9月19日 23時) (レス) id: e6dc367ca2 (このIDを非表示/違反報告)
きさは - とっても面白いです!! 更新、楽しみに待っていますね♪("⌒∇⌒") (2020年9月19日 22時) (レス) id: f44f572c68 (このIDを非表示/違反報告)
ちっち(プロフ) - カナタさん» コメントありがとうございます! その言葉で更新頑張ることができます、感謝です…! これからもどうぞよろしくお願い致します!! (2020年9月18日 10時) (レス) id: e6dc367ca2 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - はじめまして^^ とても面白いです!一気読みさせていただきました!ヒロインちゃんの過去も気になります!!はやくメンバーと打ち解けて仲良くなるといいですね^^ 更新楽しみにお待ちしてます! (2020年9月18日 1時) (レス) id: 0e85e13603 (このIDを非表示/違反報告)
ちっち(プロフ) - RUKINAさん» コメントありがとうございます! 完結はまだしないのですが、第1弾をしっかり終わらせますので、よろしければこれからもよろしくお願い致します! (2020年9月17日 20時) (レス) id: e6dc367ca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちっち | 作成日時:2020年9月13日 19時