キミと出会えて良かった【金カム】 (ページ3)

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謎の2人ページ3

『あったかい……ぐすっ』

見知らぬ土地に飛ばされた挙げ句、誰かに助けを求める手段もないAは心細さで涙が溢れてくる。

するとガサガサと茂みが怪しく揺れ出す。

『ひぇっ(な、な、なに！？もしかして熊！？)』

最近テレビでやっていた北海道の山中でヒグマに襲われた男性のニュースを思い出し体が震える。

熊が出てきたときの為にと、スクールバッグを前に抱え盾にする。

ガサガサ……

「おい、杉本。こっちから気配がするぞ」

「待ってよぉ、アシㇼパさん」

しかし、茂みから現れたのは2人の人間だった。

『ヒ、ヒグマじゃない……？？』

「？？ヒグマ？マタカリブが居るのか？」

「その格好……。お前、海軍か？」

隣にいる顔に傷のあるガタイのいい男が警戒した瞳をAへと向ける。

その隣には不思議な格好をした青い瞳の女の子がコチラを見つめていた。

『うぅ、良かったぁ、人が居たぁぁ。怖かった！！』

顔を擦り涙を拭く。

2人はAが泣いていたことに気が付き動揺する。

「なんで泣いているんだ？」

女の子が近付いてくる。

それを隣にいる男が止める。

「アシㇼパさん、危ないヤツかもしれないから近寄っちゃダメ」