キミと出会えて良かった【金カム】 (ページ2)

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見知らぬ土地ページ2

『やだぁ……ちょっと冗談だよね』

当たりをキョロキョロと見渡すが人の気配はしない。

それはそうだ、何故か雪が積もる山奥に居るからだ。

一先ず誰かに助けを求める為に持っていたスマホをカバンから取り出す。

LINEを開き友達にメッセージを送ろうとするAの手が止まる。

『えっ……どこにもない！』

友達や親、繋がっていた人のメッセージ画面が1つも表示されていなかったのだ。

『なにこれ、バグだよね！？』

いくらアプリを開き直しても表示される気配は無い。

『(やばいやばいやばい)』

かなりの非常事態に110番へとかける準備をする。

現在地を把握するために偉大なGo〇gleマップを開き、絶望する。

『ほ、北海道ぉぉぉぉぉぉ！？』

関東在住のAとは丸っきり縁の無い北海道に驚き、顎が外れる。

『あ、顎外れた』

ガコッと手慣れたように元に戻す。

なぜかネットは使えるのに110番には繋がらなかった。

『ちょっと待って色々整理したいけど、バカみたいに寒くて集中できない！』

ブルブルと身体を震わせるAは自分のスクールバッグを漁り出す。

そして雪の上に中身をぶちまけた

『えぇっと？今持ってるのは〜』

ーここで始まるJKの持ち物紹介ー

･兎のカバーを付けたスマホ

･ハンカチ

･お財布(所持金2550円)

･チョコレート

･クシと鏡(前髪命)

･リップ

･絆創膏

･過保護な親から持たされていた護身用の防犯ブザー

･変な顔のしたうさぎのストラップ

･カイロ

『防寒対策できる物がカイロくらいしかないのやばくない？？』

カイロの袋を開けてシャカシャカと振る。

しばらくするとじんわりと暖かくなってくる。