本体は別物なのに可笑しいね ページ9
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え?ってことは今二十歳の私が産まれたのと同時にゾル家の私も産まれたってこと?え??
転生ってものじゃない感じなのこれ??
つまりゾル家の私と同い年じゃん私。
頭が混乱している私に、トンパは缶を差し出す。
「ほら、これお近づきの印に…」
「待て」
反射で受け取ろうとしてしまった私を拒むように、誰かの声が聞こえた。
それも、記憶の中にある声が。
「お姉さん、それ下剤入りだから飲まないほうがいいよ」
目を向けた先には、私とお揃いの銀髪で、ツンツン頭の少年が。
こ、ここここれは…!!!!
『キッッッ……天使?』
「は?」
あっっぶねぇキルって言いそうになった死ぬ。
てか本音。本音出ちゃったから。天使?じゃないんだよ私!?
焦る私は何故かゾルティック時代の癖で冷静になってしまい、トンパの缶を受け取った。
そして蓋を開け、トンパの頭の上で缶を逆さにした。
「…え?」
「ひゅー!お姉さんやるぅー!」
『私に毒を盛ろうなんて一億年早いのよ。出直しなさい、豚』
ジュースが滴るトンパにそう言い放てば、キルの眉がピクリと動く。
あ、やばいなこれ。ゾルティック時代の出てるねこれ。殺気もきっとこれ似てるよね。
詰んだー!と思いつつも呆然と立ち尽くすトンパに缶を投げつければ、キルに腕を引っ張られる。
キル成長したね…可愛いよキル…私の天使…。
少し力が強くなったのか、はたまた手が大きくなったのか。掴まれた腕を見て感極まっていると、ふと、キルが立ち止まる。
「…お姉さん、名前は?」
『え?A=ゾ…神崎だけど…』
「っ!」
あっぶな。ほんと私はバカなのか?今はゾルティックじゃないんだわ。アホ?
てかね、多分今の私がゾルティックと言ったところで信じてもらえないんだわ。能力使えないしこの体一般人だから普通に毒効くしそれに性格終わってるもん。
ジッと私を見つめる目の前の天使は、しばらくしてあり得ないといった様子で首を振った。
「…そんな訳無い、か。あ、俺、キルア。Aって言ったよな。よろしく」
『え?うん?よろしく、キルア?』
差し出された右手に手を重ね、握手した。
んんん謎だけど相変わらずおてて小さい。かわちい。
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メロンパン18号 - 好感度系の作品をH×Hでやってくれるなんて…主様ありがとうございます!読ませていただきます! (2023年4月3日 14時) (レス) @page39 id: fd8275b1aa (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - もさん» まじですかありがとうございます!!!! (2023年3月22日 15時) (レス) id: 57f453a332 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - 最高…! (2023年3月22日 10時) (レス) @page40 id: f3ac1f4c1b (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - ぽちゃ子さん» うわぁ!嬉しいです!!!ありがとうございます!!!頑張りますね!!! (2023年3月22日 8時) (レス) id: 57f453a332 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃ子(プロフ) - 文章が読みやすくて内容がスルスルと頭に入ってきました!!頑張ってください!! (2023年3月21日 22時) (レス) @page33 id: a18afddbb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃあろ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/
作成日時:2023年3月18日 20時