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最悪の事件のお話 ページ33

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最悪の事件。なぜ私がそう呼んでいるのか。

それは私のクロロへの一言から始まった。




『へー…世界七大美色"クルタ族の緋色の目"だって。見たことない』

「そうか。それは興味深いな」

『そうだねぇ…一回見てみたいかも』




軽く放ったこの言葉。それは、目が欲しいなどでは一切なく、クルタ族に会ってみたい、そしてその目を見てみたいという意味だったのだ。

それをどのように勘違いしたのか知らないが、クロロはおよそ一か月という短期間でクルタ族の目全てを集めてきたのだ。

血だらけになった蜘蛛のメンバーを見て、私は声も出せなかった記憶がある。




『な……に、それ…』

「クルタ族の目だ。見てみたいと言っていただろう?」

「はぁ…だから誰か団長を止めろって言ったのに。Aがこんなの望むわけないだろ?」

「マチだって知ってるでしょ。団長はAの事となると俺たちの意見なんて聞かないんだから」

「アンタねぇ……」




言わないからこうやって一族皆殺しにしてまで目玉を取ってくるんだよ。

マチの言葉に、私は頭を鈍器で殴られたような気がした。

確かに私は暗殺者で、残虐非道などと恐れられているが、こんな自分の欲だけのためだけに何もしてない人を殺すなんてしたことがなかった。

それを目の前のこの男は、至極当然、まるでこれをしたら私が喜ぶのだと信じ込んでいるかのような笑顔で、私に目玉を差し出している。

初めてクロロを恐ろしいと、そして気持ちが悪いと思った瞬間だった。

この事件から私はクロロの前でほしいものを口にするときは人の命が関わらないものを言うようになった。

その事件の生き残りに、まさかこんな所で会うなんて。

なんて人生は残虐なのだろうか。




「私は、同胞の仇討ちとして幻影旅団を捕らえ、仲間達の奪われた眼球を取り戻すためハンターを志した。だから、この目にはいい思い出がない。…済まない、こんな暗い話を…」

『……い、や大丈夫…』

「Aといるとなぜだか、全てを話したくなってしまう」




そう微笑むクラピカは、美しく、そして儚い。

そんなクラピカに、私は目を合わせられずにいた。咄嗟に心臓の辺りを抑えてしまう。

だって、そこには、




(蜘蛛の刺青が、入っていたのだから)




クラピカ、貴方はもし私が蜘蛛と親しいと知ったのなら、私と蜘蛛、どっちをとる?


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メロンパン18号 - 好感度系の作品をH×Hでやってくれるなんて…主様ありがとうございます!読ませていただきます! (2023年4月3日 14時) (レス) @page39 id: fd8275b1aa (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - もさん» まじですかありがとうございます!!!! (2023年3月22日 15時) (レス) id: 57f453a332 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 最高…! (2023年3月22日 10時) (レス) @page40 id: f3ac1f4c1b (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - ぽちゃ子さん» うわぁ!嬉しいです!!!ありがとうございます!!!頑張りますね!!! (2023年3月22日 8時) (レス) id: 57f453a332 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃ子(プロフ) - 文章が読みやすくて内容がスルスルと頭に入ってきました!!頑張ってください!! (2023年3月21日 22時) (レス) @page33 id: a18afddbb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃあろ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/  
作成日時:2023年3月18日 20時

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