坂本家のまいにち。

だれよりも。に ページ47

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"だから、1人で抱え込みすぎないで。"

"お互いに支え合おう。"って








気づいたら俺の目からは涙が出てた。





チームがこんなに変化して、
Aの体にも俺たちの子供、
愛おしい命が宿って。



俺がもっと引っ張らな、
もっと頑張らなあかんって、
体は焦ってなくても心は焦ってた。




キャプテンが、
父親が、
夫が、 こんなんじゃダメやって
弱音吐いてる暇はないって
俺が支えなあかんって

全てにおいて自分自身を追い込んでた。






それをAは分かってた。

1番大人だったんは、Aやった。





普段はあんまり俺の事に関して
黙って見守ってくれて何にも言うてこんAが、


まさかここまで、
俺の事を理解してくれてるとは思ってなかった。



Aの性格上こんな事言うことは
ほとんどないやろって思ってたし、
それを求めようとも思わんかった。





「私はいつだって勇人くんの隣にいるよ。
いつだってどんな時でも勇人くんの味方だよ。
勇人くんのことを1番に応援してるからね。
べびちゃんも同じはずだよ。
私たちの子なんだもん。
私に似て勇人くんの事を大好きで産まれてくるよ。
1番に、パパー！って応援するんだろうなぁ。
勇人くん、1人じゃないよ。
だから、みんなで一緒に頑張ろう。
私たち家族なんだから」





俺やってAの隣はずっと俺やって思ってるわ。



なんて言えたらええけど



そんな事も言える余裕がないほど、
追い込んでたんやなって今更気づく。






『…ありがとう、、ありがとう。

ほんまにありがとうっ…。』


「泣いてるのー？笑
ちゃんと目冷やすんだよー？」

『…分かってる』



"明日、後輩くんたちに笑われるよ〜"って。




明日いじられたくないから止めたいけど、


止まらへん、涙が。。





「今すぐ勇人くんにぎゅーってできたらいいのに」

『…』






俺がさっき思ってたことと、同じことを言うA。



こんな時でも同じ事考えるとか
ほんまに俺ら死ぬまで一緒なんやろうなって思った。






『なぁ。』

「んー？」

『Aが居らんかったらどうなってたんやろ』


たまに、俺が思うこと。


「私が居なかったとしても、
勇人くんはまた前を向いて頑張れてたと思うよ。」

『なんで？』

「勇人くんの周りには、
勇人くんの事を助けてくれて
一緒に頑張ろうって言ってくれる人が
沢山居るからね。」

『…そうやな。』


改めて人に恵まれてるってAが気づかせてくれた







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