影の中の光2【影山飛雄】 (ページ20)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:5,242 hit

20.もしかしてページ20

1月2日

『じゃあ飛雄！行ってくるね』

飛雄「気を付けろよ」

『うん！』

今日は祖母のお見舞いの日

こちらの祖母はお父さんの方だ

そして、結斗がお世話になっている叔母さんの母でもある

叔母さんは長女だ

週に一回、日曜日に行っていたが、今週は春高があるので

『おばあちゃん！来たよー』

多恵子「あら...A、今週は早いわね...」

『先週言ったでしょ！』

多恵子「そうだったわね...」

祖母は認知症すらないが、昔からの持病で

70歳になる前に、入院・手術三昧

『お花変えておくね』

多恵子「ありがとね...あら、左手のそのリング」

『ああ、これ？...ただのオシャレだよ』

多恵子「嘘よね...本当は、大好きな人からの婚約指輪」

『やっぱりバレた...』

祖母はこの通り勘がいい

祖父の亡くなる前日に、様子がおかしいと気付いていたらしい

多恵子「Aもそんな歳なのね...」

『まだ高校1年生だけどね...』

多恵子「昔の人は皆そのくらいには、お嫁に行ってたのよ...」

多恵子「良かったわ...あなたが男の人を苦手にならなくて...」

『おばあちゃん...』

多恵子「幸せにおなり...母親の分も父親の分も私がそう願うわ...」

『うん...』

『おばあちゃん、前に初恋の話聞かせてくれたよね...その人ってもしかして＿＿＿＿』