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目の前には、体中に返り血を浴び泣き崩れている幼女と、出血が酷く横たわっている人間。
結論は1つだった。
「(Aが、殺し───…)」
「A、分かる？悟くんだよ？」
問い掛けても泣くことを辞めず、取り敢えずここから離す為抱き上げた。
「(一体どういうことなんだ....)」
血みどろのAを眺めて、有り得ない事を何度も何度も想像した。
「っあ、あいつは....！」
『五条っ！.......A！！』
「何？確かに殺した筈だ！」
「Aは無事だ！取り敢えず高専に戻るぞ！こいつらを殺すのは後だ！」
『えっどうい「後で説明すっから！」』
戦闘中だったが、悟の勢いによりAを連れ高専に帰って行った。
「糞！どういう事なんだ！！」
Aが生きているという事実を知り動揺し、残された当主は何故という一心で家の中を見に行った。
「っ.......これは」
『痛かったろうに.......ごめんねA』
高専に着いても2人は、落ち着いていなかった。
「(これは言うべき.......だよな。でも、最愛の妹が.......)」
「Aは無傷だった。それは返り血であって、Aの血じゃない」
迷いの末、事実を伝える事にした。
『返り血？.......何、どういうこと』
それから悟は見た光景を出来る限り、事細かく伝えた。決して誤解が生まれぬように。
「誰かがAを守ってくれたのかもしれない。仲間割れとか、或いは全く別でただの事故かもしれない。.....俺には判断、出来なかった」
『嘘つき。本当は断定してるんでしょ』
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作者名：ルナ | 作成日時：2023年8月22日 2時
