教師として ページ18
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「A、こっちだよ」
『うん』
「お待たせしてごめんなさいねー、A連れて来ましたよ」
『すみません！お待たせしちゃって』
「いえ、構いませんよ。」
その女性は、Aより少し年上のようだった。落ち着いた面持ちで、ただ1点、Aだけを見つめていた。
「貴女が如月Aさんで、お間違いないですか」
『はい！間違ってないです、よ？』
「そうですか。では...五条さんと仰いましたか、Aさんと2人でお話がしたいので少し席を外して頂けませんか」
Aの横に座っている五条に、目線を移し、少し怪訝な顔をして言った。
「ごめんなさいねー...大事な生徒を素性も分からん人と2人っきりにさせるのは、了承しかねますよ」
「それは、本当に教師として、ですか」
『(...まじか)』
「それ、関係あります？」
「ま、良いでしょう。お2人がどんな関係だろうと、私には無関係ですから」
結局、五条は動かなかった。
「貴女は、ご家族の事はご存知ですか」
『家族...ですか.......。両親は私が0歳の時に事故に遭い、姉は任務中の不幸でそれぞれ他界しました。それが何か...？』
「...そうですか。残念ながら、それは事実とは異なります」
『え.....？ちょっと、待ってください！両親の記憶は確かに無いですけど、姉は高専在学中の任務で呪霊によって殺されました...！姉と五条先生は同級生なので間違いない筈です...！！』
取り乱しながらも、Aの中の事実を女性に伝える。
「五条さん。貴方、正気ですか」
女性は少し怒っているのか、先程よりも強く五条を睨んだ。
『え........？なに、どういうこと.....』
疑心の表情を浮かべ、五条に目を向ける。五条はアイマスクをしているせいで、全く表情が分からなかった。
「分かりました。では、事実をお教えしましょう。」
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作者名：ルナ | 作成日時：2023年8月22日 2時
