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『(...此の辺りの火は消えたかな)』
Aの異能力は消防殺しの異能力。こういう時には打って付けだった。
『(さっさと避難指示して次に行かないと間に合わない)』
中也に教わった峰打ちで詛われた人を気絶させながら火を消す、中々な塩梅の仕事。
普通の人間には出来ない事、彼女がしたかった事だ。
『...危ない!!!』
否、彼女が本当にしたかった事は...。
子供「お姉ちゃん大丈夫?!」
『(真逆軍系の人迄詛われてるなんて...思わず水で拘束しちゃったじゃん)』
『大丈夫ッ...だよ、ほら...血も出て無い...』
異能力で傷が出来た瞬間に止血しただけだ。
『其んな事より、此処は危険だよ』
男性「っ大丈夫ですか?!」
『貴方も...此処から離れてください...危険です...この子を連れて行ってあげてください...っ』
男性「だったら君も...!」
『私は...大丈夫です...だから早く』
男性「...判った、行こうお嬢ちゃん...」
幼女は泣きながら男性に連れて行かれた。
お姉ちゃん、ごめんなさい、ごめんなさいと言いながら。
...彼女が本当にしたかった事は、命を懸けて人を守る事だった。
『最期に女の子守れるなんて...最高の栄誉だよ』
「おいアンタ!大丈夫かい?!早く止血...血が出てない、どう云うこった...。
____異能力、君死給勿。」
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作者名:ルナ | 作成日時:2023年5月14日 21時