大好きになってしまった【半間修二】

Part５７　バレた ページ10

「お、お前は…歌舞伎町の“死神”！？」

「あ？何だテメェ」

「ヒッ！？すみませんでしたｧっ！」







男は私の手をパッと離すと一目散に逃げていった。





…すごい、、半間くんやっぱり有名なんだ。









「……で、何やってんだよオマエ」

『っ！！』








ホッと安心したのも束の間で、半間くんの低い声にビクッと肩を震わせた。






やばい…ここに来ていることがバレてしまった…


どうやって誤魔化そう…









『あ、いや、あの…』

「俺の誘い断ったくせになｧ〜んで歌舞伎町にいんだよ？なァAちゃん？」

『ヒッ…』









ニヤリとした顔で私を見てくる半間くんだけど、目が笑ってない…！








『ちょ…ちょっと買い物を…』

「あ、嘘ついたらブチ犯すからなｧ？♡」

『っっ！？』







恐ろしいことをサラリと言われ冷や汗をかく。




…もう嘘なんかつけない。









『…半間くんを尾行してました』

「へぇ〜尾行ねぇ？」

『っ………半間くんがいつも何してるのか気になったので』









彼にジッと見つめられ、どうしようもなくなった私は目を逸らしながら正直に話した。









「ふーん…ンなに俺のこと気になったのかｧ」

『だ、だって…こんな時間に歌舞伎町だなんて…』

「ハイハイ♡」







ニヤニヤしながら少しずつ近づいてくる半間くんに後退りしながら赤くなる私。




さっきまで遠くに感じていた半間くんがこんな近くにいて、私が尾行していたことに対して嬉しそうに口角を上げている。




何だか不思議な感覚だった。








「ホントAちゃんはかーいいなｧ〜♡」

『っ！』







そう言いながら私を抱きしめようと腕を伸ばしてきた半間くん。




その瞬間、先程まで彼と一緒にいた女の子のことを思い出してペシッと半間くんの手を払い除けた。






…違う、彼の言うことを本気にしちゃダメだ。









『…触んないでよ』

「あ？」

『他の女の子触った手で私のこと触らないで！』

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