大好きになってしまった【半間修二】

Part８５　はじめて ページ38

唇にあった柔らかい感触が離れていく。





…え、、、？



今、何が起こったの…？







「…ひゃは♡すげー間抜け面」

『なっ……』

「キスは初めてだったかｧ？♡」

『っっっ！？』






ニヤッと笑みを浮かべながらそう聞いてくる半間くんに、ようやく状況を理解して全身がカッと熱くなる。




…私いま、半間くんとキスしちゃったの！？








『っっ』

「ま、初めてじゃなかったらソイツ殺すけど」







怖いセリフを吐きながら、私の真っ赤になった頬を優しく撫でてくる半間くん。



そんな彼に抵抗することもなく、緊張と恥ずかしさで頭がパンクした私はただただ硬直してしまう。








「…あ？どうしたよ、大人しいじゃん」

『…別に』

「ふーん…んじゃもう一回していー？♡」

『っ！？…だ、だめっ！！』







私の体を引き寄せ、もう一度キスして来ようとした半間くんの胸を精一杯押し返す。




コイツ、いま外にいるって分かってる…！？








「ンな拒否んなよｫ〜」

『はあ？！…ここ外だよ？！』

「んじゃ家ならいいってこと？♡」

『っ！！？…そ、そういう意味じゃ…』






ニヤリと笑みを浮かべる彼に再び赤くなってあたふたする私。



そんな私を見て、半間くんは可笑しそうに笑った。








「ばはっ♡…あー、マジでお前可愛いなｧ」

『っっ』

「いじめすぎたわ、悪かった」







そう言うと、私の頭をわしゃわしゃと撫でてくる。




もう、セットした髪崩れるじゃん…




そう思いながらも、私を撫でる彼の手がすごく優しくて何も言えなくなる。




彼のこの手も、意地悪そうに笑った顔も、気怠そうな仕草も…全てにドキドキしてしまう。




…あぁ、、

私、思ってる以上に半間くんにベタ惚れしてるかも。







「…そろそろ夜だけどAちゃんはまだ行きてぇ所あんの？」

『あ…』








もう時刻も夕方頃で外は日が落ち始めている。




今日は私の行きたい所ばっかに付き合ってくれたし理想のカップルデートとは違う部分もあったけど、２人でデートできて嬉しかった。




…だから、、、








『……行きたい所あるかも』

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