大好きになってしまった【半間修二】

Part８０　優しい彼 ページ33

午前11時半頃＿＿







「腹減ったー」

『もう、今からご飯食べに行くんだって』








現在は、電車に乗って目的地の最寄り駅で降り、昼ごはんを食べに店まで歩いている途中である。




今から食べに行くというのに、隣では“腹減った”だの“歩くのダリー”だのうるさい半間くん。



そして、そんな彼とは反対に内心ワクワクしている私。





何故なら今から行く店は、最近若者に人気のオシャレなカフェで、オムライスが凄く美味しいんだとか…



雑誌で見つけて絶対に行きたいと思っていたのだ。








『あ、もうそろ着くかも…』

「んー…………ってまさかアレか？」

『え？…うわっ、、、』








目的のカフェに着いたものの、そこにはもの凄い行列が出来ていた。




列のところには“只今約１時間待ちとなっております”と書かれている。









「１時間待ちの店とか来たことねー」

『ご、ごめん…こんなに並んでるとは……別のトコ行こっか』








まさかここまで大人気だなんて把握しきれてなかった…


せっかく来たけど仕方ないや…









「あー？待てばいーだろ」

『…え？』

「さっさと予約表に名前書いてこい」

『う、うん……わかった』









まさかこの行列を半間くんが一緒に待ってくれるだなんて思いもしなかった。



彼に言われた通り予約表の紙に名前を書き、半間くんと一緒に最後尾に並ぶ。









『お腹減ってるのにごめんね』

「ん」

『…半間くんホントにいいの？』

「オマエの行きてぇトコ行く約束だろ」

『っっ……ウン』









“んじゃ気ｨ使ってんな、ダリィ”

そう言って文句も言わずに一緒に待ってくれる半間くん。




絶対こんな行列待つなんて好きじゃないだろうし、本当は今すぐ食べられるお店に行きたいはずだ。



だけど、私が行きたがってるって分かってるから付き合ってくれるんだ、、、









『…ありがとう』

「おー」








…半間くんのこういう優しいところ、、、


、、、好き。

Part８１　経験値→←Part７９　デート開始！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す