大嫌いだったはずの彼【半間修二】

Part２８　朝 ページ29

「…ふわぁ、、ん？飯？」

『あ、おはよう、もうすぐできるから座ってて』





いつも通りの時間に起きると、半間くんはまだソファで眠っていたため、軽く朝ごはんを作ることにした。



彼が昨日美味しそうに食べてくれたのが嬉しかったとか…決してそんなわけではない。絶対に。







「…うまそー♡」

『あ、ちょっと…座っててって言ったのに』







気付けば私の隣に立って何を作っているのかと覗いてくる半間くん。


やっぱり隣に立たれると大っきいなコイツ。







「もう嫁じゃん♡」

『ひゃっ！？』






料理をしている私に後ろからギュッと抱きついてくる彼にビクッと肩を揺らす。






『ちょっ、危ないでしょ！』

「ん〜…ちょっとだけだから黙ってろ」







抱きしめたまま肩越しにそう呟く彼の声はまだ眠そうだ。




…だからって私の肩で寝ないでよ！！


こんなの嫌でもドキドキしちゃうじゃん…







「Aちゃんの身体あったけー」

『〜っ…もう離してよ！』

「…なァ、スゲェ心臓バクバク言ってっけど緊張してんの？♡」

『〜〜っっ！！』







気付かれてた…！


そのことに余計に身体が熱くなり真っ赤になっていくのが分かる。




そんな私を見て

「マジでかわいーなｧ♡ちょっと虐めすぎたわ」

と言いながらようやく離れていった半間くん。






…〜っっ、本当にこの男は、、、



そう思いながらも、いまだにドキドキとうるさい心臓が自分の今の気持ちを素直に表しているようで嫌になった。

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