大嫌いだったはずの彼【半間修二】

Part２２　風呂 ページ23

『ちょっとそこで待っててね！』






私の家に着き、びしょ濡れの半間くんを玄関まであげると、急いでタオルを取りに行く。






『はい、これで拭いて！』

「Aちゃんが拭いてくんねーの？♡」

『自分で拭いて』

「つまんねー」







そう言いながらも、水が滴る髪の毛をゴシゴシと拭く半間くん。




うーん、これだけびしょ濡れだと意味ないな…



何か着替えがあればいいんだけど…




…って言っても、私の家には彼の入りそうな服などない。




はあ…


仕方ない…







『……もう仕方ないからそのままお風呂入ってきて』

「風呂？」

『その間にコンビニで半間くんの服買ってくるから』

「Aちゃんも一緒に入ろーぜ♡」

『黙れ』






ニヤニヤと悪そうな笑みを浮かべる半間くんをペシッと叩いた後、お風呂場に誘導してから急いでコンビニに向かった。



コンビニから帰ってくると、彼はまだシャワーを浴びているようだったので、気付かれないように脱衣所に入り、買ってきた服をおいてきた。







『ふぅー…』







ようやく一安心。



これで彼が風邪を引くことはないだろう。


私のせいで風邪を引かれても後味悪いしね。




そんなことを考えながら、リビングのソファでくつろいでいると、私がコンビニで買ってきた服を見に纏った半間くんが出てきた。

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