いつかのあの日2

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篤人「あれ、固まった(笑)」

いまなぜか私は座ったまま篤人くんに抱きしめられてる
誠とは違う男の子だなって篤人くんのお腹あたりにある顔で筋肉を感じて思う(笑)
結構筋肉質で、やっぱりサッカー選手なんだなー
別に今までだって彼氏はいたしそういう事だってしたことあるのになんだか篤人くんに抱きしめられてるという今の状況についていけなくて涙が引っ込んだ

麻也「ちょ、うっちー？」

篤人「何。」

誠「うっちー離して」

篤人「無理。Aさんが泣いてるの俺のせいなんでしょ？
悪いの俺じゃん。」

麻也「いや、だからっていきなりハグって…
俺には全然うっちーの脳内が理解できない…笑」



イライラしすぎて泣くなどという痴態をさらして恥ずかしい…
多分私、今ひどい顔だ…

篤人くんの体が離れていったのでとりあえず顔の水分を服で拭っていると私の前にしゃがみこんだ篤人くんとやっと目が合った。
篤人「別にAさんのこと無視してないよ？」

「…うそだ。」

篤人「ただ、ちょっとね、その…
あー、うん。

…俺の自分勝手な考え事のせいだからAさんのせいじゃないの。
ごめんなさい。」

「…別に良い。
私が篤人くんとちょっと仲良くなれたのかなとか勝手に思い込んで勝手に泣いただけだから。」

篤人くんから顔をそらして下を見る
自分でも可愛くないこと言ってるなと思う。
年下の男の子相手に子供っぽい対応をしてしまう自分の精神年齢の低さにも嫌気がさす

不意にほっぺたに手が触れて顔を持ち上げられた
無理やり篤人くんと目が合うと笑ってる

「今不細工だから見ないで。」

篤人「Aさんてさ、本当に意外だよねいろいろと(笑)」

「…何が」
笑われてるのは泣いたあとでひどいであろうこの顔のことかと思ったけどどうやら違うらしい

篤人「実はいじっぱりで素直じゃないとことか？(笑)
俺も素直じゃないって自分で一応自覚はしてるけどAさんもだね(笑)」

「…うるさい。」

篤人「もうさ、許してくれる？」

篤人くんはずるいよね。
可愛く首なんかかしげちゃって。
絶対に確信犯だよね。口が笑ってるもん。

「…うん」

篤人「あ、でもさっきばかって言ったの俺は許さないけど！」

「ちょっとなんで！」

篤人「あ、やっといつものAさんっぽくなった(笑)」

「…っ」

なんだそれ。
篤人くんは本当にずるい。

篤人「Aさん顔赤いよ？」

「…何でもない！
顔こすりすぎただけ」

私の顔が熱いのも篤人くんのせい

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