いつかのあの日2

7.atsuto ページ8

atsuto side.

俺、麻也が居なかったらAさんに何してた？
Aさんの顔が全然見れない。


誠「は？
なんでいんの？」

麻也「ちょっと長谷部さんに無性に会いたくなって(笑)」

誠「麻也がそんなに俺に懐いてくれてるとはな。
で、本当はなんの用だ？」

麻也「えっとー…
あははははー
あの、ご飯一緒に食べたいなーなんて…ね…」

「…まぁ大目に見てやってよ。
俺の家来て長谷部さんに会いたい会いたいうるさかったから来たんだし」

麻也「えー…
あ、はいそうなんです…」


こんなバカみたいなやりとりして長谷部さんや麻也とは話せるのに
あのまま麻也が居なくてストップかからなかったら本当に何した？




…き…す…？



Aさんはただのお隣さんだよな？

長谷部さんの服着てるのになんだか無性に腹が立って
どうしようもなくて
肌見せ過ぎだし、麻也のにやけ顔がむかつくし
どうしたらいいのか分かんなくなって
ぐるぐる頭の中を回ってるのはおんなじことばっかで…
まるで好きみたいじゃん俺。








誠「うっちー調子でも悪いの？」

「いや、そんなことない」

せっかく長谷部さんのおごりなのにあんまり味を感じなくて、Aさんばっかり気になって見て視線合ってそらすの繰り返し
自分でも意識しすぎてるのは分かってるのにどうしようもないのは多分今Aさんを直視したらどうなるか分かんなくて怖いから

今まで付き合ってきた人には思ったことないような感情で戸惑う
初めて触れたいと思った

って何考えてるんだ俺
馬鹿か。
こんな麻也みたいな変態なことしか頭に出て来ないのは麻也が言う通り好きだから？



「Aさん？」

A「うーーー…」

ふとAさんの方を見たらうるうるしてて
あ、これはと思った時にはもうAさんの目から涙があふれてた

俺も長谷部さんも麻也もいきなりのことでどうしていいか分からずおどおどしてると

「…あつとく…んがぁぁ、わたしのことむしするのがね、むかついたんだばぁぁぁか」


え、俺？
Aさん俺が無視したと思ったの？
てかバカって(笑)

麻也と長谷部さんに見られるけど俺だって別に無視してたつもりはない
いや、目はそらしたけど
話もさえぎった気がするけど…


「Aさん、俺無視してないよ？」

A「…めぇあわせてくれないもん…話しかけてもさえぎるしぃぃぃっ」
でも、この人が泣いてる理由が俺なんだってのが無性にうれしくてAさんのとこまで行ってそのまま抱きしめた


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