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『何、それ.....』
話を聞いた私は足の力が抜けて床に座り込んだ
生き地獄だ、そんなの
先生は話を簡潔にまとめ
私に覚えさせるようにまた同じ話をした
「お前を狙ったヴィラン共に民間人が襲われる
助けに行けばお前は前線で戦い、必要以上に怪我を負う
その怪我を回復するのに時間がかかれば隙が生まれる
その隙を狙ってる野郎ばかりだ
その餌食になればあとは簡単
ヒーローとして表舞台にも裏舞台にも戻れず
人として、他人の娯楽物に成り下がり
男相手じゃ、女としての尊厳さえ奪われる
だが行かなければ助けに来ないヒーローとして世間に叩かれる
ヒーローとしてはどちらにしても終わりだな」
考えたくない
「これが、お前の新たな個性で考えられる現実だ」
だったら、回復しなければいい
そうすれば回復個性の存在も闇に消える
でも
回復個性を使わない選択肢はない
「人として、女として尊厳を失えば.....抵抗力もいずれ消える。先に言っておくが、お前はもう自分から死ぬことはできない」
『.......どうしたら、いい...？そんなの、嫌だよ、流石に』
「考えよう。幸いにも、お前の回復個性はまだほぼ眠ったままだ。考える時間はある」
どうやってその現実を避けるか
避けるには、どうすればいいか
『先生.....でも...さ』
考える時間があっても
間に合わなかったらどうするか
そんなの
嫌だけど
『もし...先生の言うことが全部現実に起きて.....私が...そんな目に遭ったら.....先生が助けてくれるよね...』
「睡間...」
『そう、信じていいよね...？先生が、助けてくれるって、信じていいよね？』
もしは起こるか分からない
もし、こうだったらなんて過去は絶対にないけど
もし、こうなったらなんて未来は分からない
これは保険
解決策が何も見つからない時の
「そんな未来は許さねぇぞ」
『もしもの話もさせてくれないのは辛い...』
「その未来を否定する方法を考えんだよ」
『間に合わなかったらどうすんの』
「間に合わせんだよ」
『もうこの人嫌』
私が真剣に考えてるのに
イラッとしたのが顔に出たのか
先生は軽く笑った
「その調子なら大丈夫だろ。一緒に考えてくれる奴らもいるんだ。頼れるもんは頼れよ」
『.....ん』
「それに本当にお前が攫われでもしたら、ちゃんと俺が助けに行くよ」
そう言って相澤先生は階段を降りて行った
『...信じてるから、絶対』
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(名前)もりくみ(プロフ) - 読む手が止まりませんでした！それぐらいすごく壮大で面白いはなしです！ (2020年8月5日 1時) (
レス) id: e59f283b39 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！相澤先生カッコいいですねぇ！ (2020年5月23日 17時) (レス) id: ded7a6a91d (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 追記：Twitter始めました。よかったらフォロー承認お願いします。亜樹姫に変える前の名前でやってます。 (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 一先ず完結おめでとうございます！ここまですごく楽しく（同じくらい泣いたけど）読ませていただきました。本当に感謝しています。これからどんな展開になっても読み続けさせていただこうと思うので，またよろしくお願いします。ずっと応援しています！ (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
走って歩いて(プロフ) - 一先ずの完結おめでとうございます！とても考えさせられる作品で、本にしてもいいんじゃないかとも思ってました。もちろん私は続きが気になるのでこれからの更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年4月23日 16時) (レス) id: 3d497f3b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ
| 作成日時：2020年1月1日 16時
