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side:耳郎 響香
試験会場から寮に戻る間、Aはずっと寝ていた
まぁ、寝てるのはいつもだし
ウチも皆も特に気には止めなかった
「A。A」
けど寮に着いてから談話室のソファで一向に目を覚まさないのは少しおかしい
「ねぇ、A。起きなって」
「睡間起きないの？」
「様子が変ね。なんだかAちゃん苦しそうよ」
「おい、なんか...顔赤くねぇか？」
上鳴の声にすかさずAの額に手を当てる
「熱い...多分、風邪か何かだと思う」
「夏風邪ってバカが引くんじゃねぇの？」
「バカじゃなくても引くだろ、アホか」
「風邪なら安静にしとけば治るね」
「でもとりあえず起こさないと」
熱があるなら尚更ここで放置するわけにはいかない
よくないとは思いつつ、Aの肩を揺する
「A、起きなって」
仮免試験が終わってから今の今までずっと寝てる
流石に嫌な予感がした
「ねぇ...睡間、ただの熱じゃないんじゃない？」
「なら他に何だってんだよ」
「"個性熱"...の可能性があるのでは？」
「何それ」
「主に個性発現時の小さな子に起こりやすい発熱ですわ」
「おいおい、ヤオモモ。睡間は15か16だろ？それはねぇんじゃ...」
「えぇ...ですが、様子もおかしいですし...」
「Aちゃんの個性って...確か睡眠に関係あるんよね？」
ここで場が静まり返った
個性熱
それに関してはヤオモモもよく知らないようで
「.....どうしよう」
「下手に薬を飲ませるわけにもいないよね」
「本人が起きないとあとはどうしようも...」
詰んだ
そう思った時
「相澤先生なら、何か分かるんじゃないかしら？」
「そうだよ、相澤先生!!」
「八百万、内線!!」
「分かりましたわ!!」
「待って、ヤオモモ!!タオル造って!!」
「俺が連絡しとくぜ!!」
ヤオモモに造ってもらったタオルでAの首筋や腕を拭いていく
数分後、相澤先生が来た
「個性熱か」
「でも個性熱って個性発現時に起きるじゃ...」
「個性熱は主に個性の発育時に起きる。つまり、今のお前ら全員がかかってもおかしくない熱だ」
「そうなんだ...」
「睡間は今晩職員寮で安静を取らせる。この発熱時は個性が暴走しやすいからな」
そう言って相澤先生は簡単にAを抱き上げて職員寮へ戻っていった
あまりにもアッサリしていて
「あの2人...お似合い...？」
そう呟いたウチの声は誰にも聞こえていない
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ハゲポン(プロフ) - めちゃ面白いです！ (2018年8月2日 16時) (
レス) id: e12b05bd84 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ(プロフ) - クロムさん» 訂正してきました。ありがとうございます。 (2018年7月15日 11時) (レス) id: f9b4659293 (このIDを非表示/違反報告)
クロム(プロフ) - 夜嵐イサナじゃなくてイナサですよ (2018年7月15日 10時) (レス) id: bb638616b1 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ(プロフ) - 妃薫。さん» 存分ににやけていってください！！楽しんでいただけて(？)良かったです！！ (2018年2月9日 19時) (レス) id: dfc50c3188 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ(プロフ) - AZWさん» 直しておきました！！教えていただき、ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2018年2月9日 19時) (レス) id: dfc50c3188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ
| 作成日時：2018年1月13日 17時
