【転生】シリアスを撲殺する科学者伝記【ONEPIECE】

しみったれた空気が大嫌い ページ9

「ごめんっ、ごめんサラ！俺はお前を見捨てた。兄として最低だ…！！」

そう言うと、泣きながら頭を下げてくる兄。
いや、落ち着け！？

『顔を上げて、お兄様。お兄様は何も悪くないよ！』

「でも！助けに来なかった！」

『お兄様だって追われる身だったんだから仕方ないって』

「あの日、お前を見捨てた……」

『あれは私から言ったことだし、あの日私はどうやったって出られなかったよ』

「でも……」


それでも謝り続ける兄。
あーーーーもう！！！


『じゃあ、ちょっとこっち向いて』

「…？」


拳を握りしめる。
馬鹿正直にこっちを泣きながら見ている兄の頰を、痩せ細った身体の全力で。

殴った。

まあ、少し首が動いたくらいで、吹っ飛ばすとか夢のまた夢みたいな威力だったけど。
正真正銘の今の私の全力。

『今、私はお兄様を殴った！だからこれでうだうだ言いっこなしの、おあいこ！』

「……でも、全然痛くない」

『まともに食べてないから力出ないだっつーの！手加減してないから！』


これ以上泣くの禁止！と人差し指を向けて言うと、やっと笑って「サラは強いな」とこぼした。

はっはっは！メンタル最強ですからね！！

シリアスって言うんだっけ。こういうしみったれた空気大嫌いなんだよね。
人生は長生きできたって百年かそこらしかないんだから、悩んでる時間なんて持ったいなくってやってられんわ。


『それじゃ、教えてよ。お兄様が外で見てきたことのこと』

「…おう！！」

ーーいや、主人公！！？？→←妹と。（サボside）

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