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『まあAは優しいからなぁ』
「あー、はいはい あ、わたしたちあそこに座ってるから端のところ座ってれば?」
そんな遠くない距離だから、まあすぐ着いてしまう訳で。
『うぃっす』
<あ〜船津先生だぁ>
『あっいつもAがお世話になってます』
「黙ってて」
<こっわぁ〜い>
『怖いよねぇ、ほら、Aちゃん、先生に対してそんな態度取っちゃダメでしょ』
あーうっさい、稜雅を無視してプログラムに目を落とす。あれ、福田くんはまだ走ってないんじゃん。
「ねぇ、まだじゃん。福田くん」
<そうなの、次、ほんとあと次>
へー、なんて言いながらタオルを首から下げる。
溶けそう、らしい稜雅は猫背で丸くなっている。
あー、ここからの角度、本当にかっこいいなぁ。
薄い体が弧を描いている。
船津先生死んでんじゃーん、っていう女子生徒の声とか、船津先生って写真撮ってくれるかなぁ、っていう声とか、こんな30センチの距離にいたら聞こえる訳で。
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ゆいな(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年11月10日 7時) (レス) id: fc179f1fdf (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ほんとに面白い作品で毎回更新楽しみにしてました!!もしよければ続編みたいです。!! (2018年5月20日 14時) (レス) id: d8e9807e63 (このIDを非表示/違反報告)
有山さき(プロフ) - 続きもみたいです (2018年5月20日 11時) (レス) id: c8f4f6a9de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼 | 作成日時:2018年5月5日 20時