キャプテン翼夢話 (ページ1)

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ゆっくりちょっとずつ(翼) ページ1

原作でのネタバレ含まれる可能性ありますので苦手な方は注意

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ポストの中身をチェックする。
それがいつもの習慣の一つ。
来るはずのない手紙を待つのも、慣れたし怒るを通り越して、あきれてしまった。
心の中でそうつぶやく

はじめは、からのポストにため息をつく。
毎日と言っていいほど書いている手紙を自分の彼氏は読んでくれているのかと、不安になることもあったが、もうそんな心配はなく、手紙が来ないと言うことはそれほど忙しいのだと自分に言い聞かせた。

ブラジルへと旅立ってしまった恋人である翼には、その日から嫌と言うほど手紙を出していた。けれど返事は来ず、最初のウチは怒ることが多かった。
けれど、彼も自分と同じサッカーバカ。
自分もサッカーに打ち込んでいたらきっとこうなるんだろうと、納得させ、返事の来るはずがない手紙を毎日書いている。

その数は何枚になったかはわからない。
けれど、書き続けていればきっと返事は来るだろうと信じて今日も手紙を書く

「……ふー！疲れた！」

数十分便せんとにらめっこをして、体力と精神的にも疲れがにじみ出てきたはじめは大きく背伸びをしていると、携帯の着信がなった。

「あ、岬君」
『久しぶり！はじめ！』
「どうしたの、急に」
『え？そっちの方に連絡いってないの？』
「………え？」
『来週、翼君帰ってくるんだよ。それでみんなで集まろうと思ってたんだけど…』
「………」
『はじめ？』

久しぶりの友人からの連絡
けれど、それは彼女にとっては少し不機嫌になってしまう連絡だった。けれど、少し間をおいてはじめは深呼吸した。

「…いく、いって文句言うから」
『あはは…やっぱりね』
「だいたいひどいよ！何回も手紙書いてるのに！岬君には返事があって、私にはないって………私の手紙…重かったのかな…」

と、怒りがだんだんと尻すぼみになっていく
それを感じ取ったのか、岬は慌てて慰める。