18話 ページ19
「…っくしゅん!!」
「びっしょびしょですね笑」
髪の毛は濡れ、ズボンは濡れてない所
あるんかってくらいびしょびしょ。
見かねた係員さんが大判タオルを
持ってきてくれて、それにくるまる。
「今日天気いいですし、すぐ乾きますよ」
「他人事やと思って…っくしゅ!!」
「…大丈夫、ですか？」
心配そうに見つめてくるから、
大丈夫と言って笑って見せると
安心したように笑う。
なんだかんだ、Aに甘いよな、俺。
「よし、行こか」
「え、もういいんですか？」
「時間勿体無いやろ、ほら行くで」
係員さんにタオルを返して、移動すると
その後ろをついてくるA
「次なん乗りたい？」
「ん〜、
あれと、あっちのやつと迷ってるんです」
「どっちも乗ればええやん」
「どっちも、ジェットコースターです、けど…」
「いくらでも付き合ったるわ」
もうこれはヤケクソや。
それから、いろんなジェットコースターを
乗り回っているとあっという間に時間は
過ぎていって、もう夕日が照っていた。
辺りの家族は、
帰ろうとしていて小さい子供が嫌だ嫌だと
駄々をこねている。
俺達も帰ろうか、そう言おうとした時
控えめに俺の服をちょん、と掴んだ
「淳太くん、最後に、あれ乗りたいです」
Aが指さしたのは観覧車。
「ん、乗ろか」
そう言うと、みるみるうちに笑顔になって
大きく頷いた。
…可愛い。
「1人、ええですか？」
「はい、いいですよ〜
足元気をつけてお上がり下さ〜い」
緩い口調で案内してもらい、
黄色の個室に入り込んだ。
ドアが閉められる前に慌てて入るA
「はぁ、焦ったぁ…笑」
「見えてへんからな笑」
俺の向かいにちょこん、と座って外に目を向ける
ゆっくりと上がっていくのを見て
興奮気味になっている。
「うわぁ、夕日がよく見えますよ!!」
「せやなぁ」
「あ、私が居る病院が見えますよ」
「俺の会社も見えんで
…意外と見えるもんやなぁ」
「ですね」
もうすぐ頂上、と言うとこで
俺の方に体を向けたA
「今日はほんとにありがとうございました
すっごく楽しかったです」
「気分転換できた？」
「はい、とってもっ」
にこっ、と微笑むAに
オレンジ色の夕日が差し掛かった。
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まいまい - あぁー、完結おめでとうございます。！(￣-￣)ゞ新作が出来ましたら、絶対見させていただきます。m(._.)m (2018年5月29日 8時) (
レス) id: 46ed081ddd (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - あっあの、ずっと見続けますので、頑張ってください。(。・ω・。) (2018年4月30日 16時) (レス) id: 46ed081ddd (このIDを非表示/違反報告)
あゆさん(プロフ) - びびりなじゅんた君が可愛いので楽しみにしてます。これからも頑張ってください！応援してます。 (2018年3月2日 21時) (レス) id: a1778e026f (このIDを非表示/違反報告)
orihata(プロフ) - 更新頑張って下さい！ (2018年3月1日 0時) (レス) id: 44d6a1b48d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりの あきな | 作成日時：2018年2月28日 23時
