15話 ページ16
家について、リビングの電気を付けると
いつも何かを仕掛けてくるAが
何処にも居なかった。
「…あれ、A？」
辺りを見渡しても、Aは居ない
もしかしたら、戻れたのかもしれん
そう考えると俺の足は玄関の方に向かっていて
靴を履こうとした時、微かに聞こえた
啜り泣く声。
それは、俺の寝室の方から聞こえて来て
ゆっくりとドアを開けて中を覗く
…と
「…っ、うぅ…」
涙を流して、床に座り込んでいたAが居た
「A」
声を掛けると、体を縦に震わせて
慌てて涙を拭った
「あっ、お、おかえりなさいっ」
スクっ、と立ち上がって
いつもの人懐っこい笑顔を浮かべた。
随分泣いていたのか目が真っ赤だ。
「…こっちおいで」
そう言うと、気まずそうにしながら
俺の前にきたA。
触れないけど、
Aの背中に手を回して、頭を撫でる。
「大丈夫、大丈夫やからな」
「…淳太くん…っ」
きゅ、と透けたAの白い手が握られる
「大丈夫、大丈夫」
落ち着かせようと、背中を撫でるように
手を動かすと、だんだん震えていた背中が
落ち着いていくのが分かった。
「…ありがとうございます
きっと、大丈夫ですよね」
「おん、大丈夫や」
体を離すと
何処か吹っ切れたように笑うA。
初めて見た、Aの涙に
この子を守りたい、と強く感じた。
この時の俺は
まだ、自分の中で芽生えた感情に
気付いていなかった。
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まいまい - あぁー、完結おめでとうございます。！(￣-￣)ゞ新作が出来ましたら、絶対見させていただきます。m(._.)m (2018年5月29日 8時) (
レス) id: 46ed081ddd (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - あっあの、ずっと見続けますので、頑張ってください。(。・ω・。) (2018年4月30日 16時) (レス) id: 46ed081ddd (このIDを非表示/違反報告)
あゆさん(プロフ) - びびりなじゅんた君が可愛いので楽しみにしてます。これからも頑張ってください！応援してます。 (2018年3月2日 21時) (レス) id: a1778e026f (このIDを非表示/違反報告)
orihata(プロフ) - 更新頑張って下さい！ (2018年3月1日 0時) (レス) id: 44d6a1b48d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりの あきな | 作成日時：2018年2月28日 23時
