今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:37,394 hit
小｜中｜大
108ページ ページ9
NOside
「まだ放棄するような資料が残ってたの？」
折口が怪訝な顔で尋ねる。
「放棄用の資料がな」
玄田は言いつつ機材の片付けに自分も加わった。
「飛行計画は三便を提出したうえで、屋上のコンテナも三つ用意してある。三つ目は図書隊ほ蔵書で複本が充分に揃う雑誌類のバックナンバーと書籍だ。向こうもここまで大袈裟に部隊を展開したからには空手では帰れんからな。
落としどころは用意してある」
「呆れた。最初から一部を放棄することで折り合えなかったの？」
「敵の目的はあくまで全押収だ、そんな取り引き成立するか。ここまで抵抗したうえでの放棄だからこそ特務機関も成果として受け入れる余地がある。それにどんな建前があろうと図書隊が無抵抗で検閲と折り合ったなどという事例を残すわけにはいかん」
これは書くなよと念を押した玄田に、折口は肩をすくめて首を傾げた。
学生の頃からの了承の仕草だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 350人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オムライス(プロフ) - 田中圭くんにハマって一気に読みました！続き楽しみにしてます！ (2020年9月26日 8時) (
レス) id: 3df1040212 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネズミブー - 楽しく拝見させて頂いています！大変かとは思いますが、続きを期待しています！応援しています！ (2020年6月4日 4時) (レス) id: b581b337c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きぃ太 | 作成日時：2019年9月22日 9時
