図書館戦争 初めての気持ち

40ページ ページ41

「そんで所在不明図書が今日だけで4冊出て。堂上教官が今年は館内整理が行き届かなかったのかもて……」

「そんなわねないでしょー！いくら堂上教官でもそれは聞き捨てならないわ、業務部総出で閉架書庫まで総ざらえしたんだから！あたしたちが手ぇ抜いてたとでも！？」

『じゃぁ、何で1ヶ月ちょっとで4冊も所在不明図書がでるんだろ？』

「笠原あんたが探してたから見つからなかったとかじゃないの？」

「お前もか！
確かにあたしが見つけられなかっただけって本もあったけど！でもその4冊は教官や、手塚、田辺が探しても見つからなかったわよ！」

「そっかー、じゃぁホントに行方不明なのねぇ」

「くっそーどいつもこいつも何気なくあたしの、ココロの傷を───」

「悔しかったら信頼は自力で勝ち取るもんよ。いまのあんたじゃとてもとても」
それにしても、と柴崎が難しい顔をした

「館内整理から1ヶ月ちょいでこんなに所在不明図書が出るわけないんだけど」

『小牧教官も言ってた、おかしいって』

「配架が雑になってんのかしら。ちょっと会議で提案してみるわ」

一区切りついたところで柴崎が徳用のチョコレートを持ち出してくる。

「今までのとこおさらいね。1問間違えるごとにチョコ1個食べてもらうわよ」

「げぇっ！？
やめてよ、あたし寝る前チョコ食べるとてきめんにニキビがっ……」

「知ってるわよ、実害あった方が必死になれるでしょ？
Aもしとく？おさらいとして」

『え、あーいや、うちはー』

「田辺ー！裏切る気かー！！」

『うぅっ、わかった！やるから！』
ということでほぼ強制だ。

41ぺージ→←39ページ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す