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「あらァ違うとでも?」
「どーせ。あんた達みたいに華奢な美人って位置付けもらえたことなんて今までないわよ」
「あら僻んでんの。言っとくけどこの位置付けにも色々苦労はあんのよー、ねー?」
『へー、…え?私そんな位置付けされてないけど、』
「気づいてないのー!?」
「まぁ、Aはそんなことだと思ったわ」
柴崎と郁は苦笑をした。
「そーいやあんたさぁ、親に報告どうすんの。防衛員配属ってまだ言ってないんでしょ 」
「あぁそれもあったかー」
郁はコタツの天板に突っ伏して頭を抱えた。
打ち明けようと実家に出すつもりだったハガキは結局捨ててしまった。
「うーん、それはおいおい」
「いずれは働いてるとこ見に来るとか言ってんでしょ?」
『防衛員と図書館員じゃ業務かぶらないしね』
防衛員は図書館の警備警戒を主な業務とし、
またそのための練成も欠かせないので内勤業務は兼任しない。
「親が来る時だけ内勤に回してくださいっても打ち抜きでこられたら意味無いしねえ?」
「うあーいま懸案増やすな頼むから」
『図書特殊部隊なら図書館業務にも関わるらしいけどね。』
「あー、あらゆる想定の作戦に対する前提上、全業務に精通してなきゃいけないからってやつね」
つっても新米には関係ないけどねー、と突っ込むように柴崎がオチを付ける。
タスクフォースは防衛員から精鋭を選抜して編成されることが主だ。
「ていうか笠原って確か司書しかく持ちでしょー。なんで図書館員志望にしなかったのー」
「んー、それはいろいろと思うところがあって………」
素で答えかけた郁は目を剥いて柴崎を睨んだ。
「何であたしの第一志望が防衛員だったって知ってんのよ!」
「情報網ってのは広げ方にコツがあんのよ」
……これは、怖いな笑
「ちなみに女子で防衛員第一志望って、関東圏じゃあんた達が史上初らしいわよ。
全国でもまだ数件しかないって。」
『えっそうなの!?』
「それは知らなかった。」
あー、だからか、だから、小牧教官は、私と郁の名前を知っていたのか。
史上初ならそれはさすがに記憶に残るしチェックもするなー。
『………ってか、私も知ってたの!?』
「まぁねー、で、なんで親に反対されるのが目に見えてるのにわざわざ防衛員志望だったわけ?ずっと格闘技やってて特技活かしたかったとかならわかるけどさぁ」
さすがに志望動機までは掴んでないらしい。
郁もAもほっと、胸をなでおろした。
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ふき(プロフ) - 最高です!もう、一気に読んじゃいました!関西弁も最高だし!これからも頑張ってください! (2018年12月20日 23時) (レス) id: 1322b25ff7 (このIDを非表示/違反報告)
あさ - 物語一気に読んじゃいました。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした...。 物語の終わり頃主人公ちゃんやっと自分の 気持ちに気が付くことが出来ましたね。 パート2のほうではどうなっていくのかが 気になります。 (2018年10月30日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
あさ - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 48ページのここの台詞 『男の子をかばいながら、すぐ終わるだろうって思ってたら、結構長くて…せめて誰が見つけてくれないかなっ これ正しくはせめて誰かではないんでしょうか? (2018年10月30日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
あさ - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 同じく46ページのここの台詞 抱きしめてもいいか聞かれたのに、 私から行かないと聞けないとは… これ正しくは私から行かないといけないとは... ではないんでしょうか? (2018年10月30日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
あさ - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 46ページのここの台詞 郁が越えを荒らげると玄田が難しい顔で呟いた。 これ正しくは声をではないんでしょうか? (2018年10月30日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きぃ太 x他1人 | 作成日時:2018年10月17日 20時