128話「足音」 ページ3
ー翌日ー
あらかじめ廃ビルに盗聴器を仕掛けておくと、Aは廃ビルを上から見渡せる、近くの建物の屋上で景光が廃ビルに来るのを待つことにした。
A「……」
Aは鞄からライフルを取り出すと、射撃のための準備をはじめた。
すると……
Aのスマホから着信音が鳴った。
A「(!零くんから…)」
Aが通話ボタンを押すと、降谷の切羽詰まった声が聞こえてきた。
降谷『A!!景光の正体が公安だと奴らにバレた…!!今、景光がいる廃ビルに向かっているからAも来てくれ!』
降谷はそう言うと電話を切った。
A「(そろそろ来る……)」
Aが身構えると、廃ビルの屋上のドアが勢いよく開いた。
『バンッ!!』
すると、息を切らした景光と赤井秀一が屋上にやってきた。
景光「ハァッ……ハァ」
近くの建物からその様子を見ていたAは、屋上に仕掛けておいた盗聴器を聞くために、耳にイヤホンをつけた。
すると、二人の会話が聞こえてきた。
赤井「命乞いをするわけではないが…、俺を撃つ前に話を聞いてみる気はないか?」
景光「け、拳銃は…お前を撃つ為に奪ったんじゃない……」
景光「こうする…為だ!!」
と、景光は拳銃を自分に向けた。
景光「…!?」
赤井「無理だ…、拳銃のリボルバーのシリンダーをつかまれたら人間の力で引き金を引くのは不可能だよ……」
赤井は景光が持っていた拳銃のシリンダーをつかむとそう言った。
赤井「撃つのは諦めろスコッチ…」
赤井「お前はここで死ぬべき男ではない……」
景光「何!?」
赤井「俺はFBIから潜入している赤井秀一…、お前と同じ奴らに噛み付こうとしている犬だ……」
その会話を盗聴器で聞いていたAは、驚いて目を見開いた。
A「(赤井秀一も潜入捜査官……!?)」
赤井「さぁ、わかったら拳銃を離して俺の話を聞け…、お前1人を逃がすぐらい造作もないのだから…」
景光「あ、あぁ…」
『カン、カン、カンッ』
すると、下から階段を急いで駆け上がる音が聞こえてきた。
Aが驚いて、階段のほうを見ると、階段を駆け上がっているのは降谷だった。
A「れ、零くん…!?」
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イアデビル(プロフ) - 面白いです!更新待ってます頑張ってください! (2020年4月3日 9時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
さらん(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2019年11月30日 12時) (レス) id: 7d89056dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グレイ | 作成日時:2019年11月9日 16時