８５話「殺人事件」 ページ5
すると、近くから『ワン､ワン！』と犬の鳴き声が聞こえてきた。
甘利「え？」
蘭「犬…？」
粉川「まさか……三郎？」
オーナーは"三郎"という言葉にピクッと反応した。
オーナー「バカな、三郎ならロッジに…」
蘭「コナン君といるはず…」
鳴き声を頼りに三郎を捜していると、近くの木に三郎とコナンがいた。
蘭「コ、コナン君！？何やってるのよ､こんな所で！？」
コナン「ご､ごめんなさい…」
コナンは蘭に謝ると、粉川さんを見た。
コナン「でもホラ､粉川さん言ってたでしょ？前のロッジのオーナーが雪崩に巻き込まれた時､三郎が雪の中から掘り出してくれたって！」
粉川「えぇ…」
コナン「だから二垣さんのことも見つけてくれるかもって思ったんだ！二垣さんは何度もロッジに来てるから三郎は二垣さんのにおいを知ってるだろうしね！」
小五郎「んで？二垣さんは見つかったのか？」
コナン「！うん……､もう冷たくなってたけど…」
そう言うと、コナンは腕時計のライトで後ろにあった木を照らした。
そこには血を流して倒れている二垣さんの姿があった…。
小五郎「なっ！？」
甘利「ウソ……ウソよ…、ウソでしょ､佳貴！？」
小五郎「近づくな！！」
小五郎は二垣さんに近づこうとする甘利さんを止めた。
小五郎「見ろ！彼の血まみれの顔を…そして､そばに落ちていたこの血のついた太い枝を……、間違いなくこいつは殺しだ…殺人と分かったからにはこれ以上現場を荒らしちゃいかん…」
甘利「…っ」
すると、コナンが口を開いた。
コナン「そーいえばボク、変な物見つけたよ！」
そう言うと、コナンはポケットから布で包まれたハート型のチョコを取り出した。
コナン「ホラ、このチョコ！二垣さんのお腹の上にのってたんだ！」
粉川「ちょっとそれ…、亜子が今日作ったチョコじゃない？」
甘利「ど、どうして？どうして私のチョコが…」
甘利さんは青ざめた顔でそう言った。
小五郎「とにかく、話はロッジに戻って警察を呼んでからに…」
酒見「警察は当分来れねーぜ？ふもとからあのロッジに通じる道路の途中のトンネルが雪崩でふさがっちまったんだよ、ありゃー通れるようになるまで一日はかかるんじゃねーか？」
蘭「そ、そんな……」
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作者名：グレイ | 作成日時：2019年1月26日 19時
