女好きな私と純粋な学級委員長 ページ2
女の子は可愛い。
好きな相手に独占欲を抱いてしまうところとか
他にも色々あるけどね。
へえ、可愛いね。
私のことがそんなに好きなんだ。
その遊女は自身を抱かせないことで有名でそれでもなお、彼女はその遊郭の中で何処ぞの国の姫のように君臨し、変わらぬ人気をいいことにわがまま放題なのだとか。
わがままでねだり上手な女は遊び相手には丁度いい。金持ちは彼女に貢ぐことで優越感に浸ることができるし、娘を亡くした父親なんかは彼女のおねだりを娘のおねだりに重ねてどんどん大枚をはたいてしまう。
そんな汚い親父ばかりを相手にしているのだからそこで私のような美少年があの娘を指名したならどうなるか。
だって私は美少年なのだから彼女の他の男を見る目はどうなるのか予想はできるよね。
ま、私は女なのだけれど。
やあっとアタシのモノになった
ねちっこい女の執着の証が布に擦れてちり、と痛みを主張した。
「はは、」
たかが内出血で自分のものになった?
勘違いも甚だしい。
相手が私をモノにするのではなく私がモノにする側でなくてはいけないのだ。
嬉しい、そんなに私を求めてくれるの
押し倒した私に恍惚の表情を向ける遊女。
「今日はやめておく」と部屋を後にすると行かないで、だとか貴方しかいない、と声をあげて泣き始める。
ああ、そう。そうでなきゃ。
「佐伯さん」
この声は。
「やあ、庄ちゃん」
私が何処行ったとしても庄左ヱ門は動じない。流石は冷静な学級委員長様。
「もう遅いからね。君の綺麗な肌の為にも今日だけでも眠ったほうがいい」
「……今度はそうやって女の人ひっかけてきたんですね」
「まあね」
遊女の睡眠時間や肌にまで気を配る美少年が何処にいるだろう。普通の娘にそのように言ってはならないが、遊女は一方的な気持ちを押しつけられる方が多いから自分の睡眠時間は二の次なのだ。
表情も大切だ。茶目っ気を含ませて、笑顔で言うことが肝心なのだ。
求められる側だった遊女を求める側に。
それがいいんじゃないか。女を惑わし、しかもそれ心情が私にはよく分かるなんてこんな状況、楽しくないわけがない。私のような根っからの女好きならば尚更。
互いに求め合う愛なんてつまらないよね。
「貴方は可哀想な人ですね」
可哀想だなんて君に言われる筋合いはないよ。
だって私はこんなに愛されている。
ねえ、庄ちゃん。
君は何で私が遊郭に行く理由を知っているの?
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はたはた(プロフ) - 雅榴さん» 雅榴さん、コメントありがとうございます!とても沢山褒めていただけて嬉しいです^ ^リクエスト承りました!お時間がかかると思いますが必ず書かせていただきます! (2019年5月11日 16時) (レス) id: d037e4ab14 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - お初失礼します。他にはない独特の世界観や言葉のセンス等々いつも楽しませて貰っています。女好きのシリーズで土井先生のお話はリク可能でしょうか?もしよろしければご検討ください。無理せず今後も頑張って下さい。 (2019年5月5日 17時) (レス) id: cad46f67b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さえき | 作成日時:2018年8月18日 14時