許してくれとは言わないただ、忘れて ページ14
※『隣を歩くよりも背中を見つめていたかった』の続編です
とある部活終りの日、
俺はユウジ先輩を待ってる。
「光、お待たせ」
そう言って頭を撫でてくるユウジ先輩の手は
温かくて溶かされてしまいそうやった。
でも、
この関係を終わらせんとあかん。
「あの、ユウジ先輩」
「なんや、光?」
ドクン、ドクン、心拍数が上がっていく。
俺が言わなあかんから言わんと...
「その...俺達、終わりにしません?」
「...」
ユウジ先輩は黙ったまま俺を見つめとる。
「先輩にもう一人、好きな人がおるのはわかってるんすわ。
せやから、もう、終わりにしましょうや」
「...せやな、堪忍な光。
今までありがとおな」
そう言ったユウジ先輩の背中は儚く
今にも消えてしまいそうで、
抱きしめたくなってしもうた。
「光.......________」
その言葉に続けて言ってきたことに
俺は涙を零した。
(許してくれとは言わないただ、忘れて)
『許してくれとは言わないただ、忘れて』
そう言ったユウジ先輩も泣いていた。
この関係を終わらせたらあの苦しさもとれると思ったけど
それは逆効果やった。
特別になりたい、ときみが呟いた→←隣を歩くよりも背中を見つめていたかった
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作者名:湊&レモン煮 x他1人 | 作成日時:2015年11月9日 8時