〜28〜 ページ29
〜にの〜
無理だよ
絶対無理だって
何度もそう言おうと思っても
俺は喋れない
俺の腕を掴んで離さない
だからドアからはダメだって
そっちはセキュリティがあるんだ!!
窓からなら…
お前がいつも来るルートからなら
だって
お前が見つからないように
いつもお前が来るルートだけは
俺がセキュリティを解除してあるんだ
捕まる!!
コイツが危ない!!
なのになんて力なんだよ
ドンドン俺を引っ張って
走って行く
後ろから
男が数人追いかけて来た
雅紀「後ろ見ないでとにかく走るぞ!!」
あと少しで…
その時
ズキューン!!!!
ピストルの音
えっ…
俺の前を走ってたアイツが…
膝から崩れ落ちた
おい!!ウソだろ…
ま〜くん…ま〜くん…
にの「うわぁ〜っ!!!!
ま〜くん!!」
にの「ちくしょ!!」
俺は
無我夢中で俺達を追いかける奴らに向かって
ありったけの力で電撃を!!
気がつけば
もう追いかけて来る奴は
１人も残ってなかった
にの「ま〜くん大丈夫か
俺につかまって…」
雅紀「ん…だっ…大丈夫…
今の何？」
にの「いいから…
行くよ」
ま〜くんを連れて
とにかく走った
どこに行けばいいのかわからなかったから
少しでも離れたところへ
やっと見つけた街外れの
空き家に隠れた
にの「ま〜くん…
腕を…止めなきゃ出血を…
出血…止まってる…？
何で…」
雅紀「にの…お前
喋れるじゃんか…良かった
治ったんだね…」
にの「…あ…ホントだ…
俺必死で…
だってお前が無理するから」
雅紀「だって…お前窓からは無理そうだからさ」
にの「お前…バカだな
あっちはセキュリティが万全なんだよ」
雅紀「セキュリティ？
そんなのあったんだ…
知らなかった」
にの「お前がいつも来るルートは
俺がセキュリティ解除してあるんだよ」
雅紀「そうだったんだ」
にの「ホントバカなんだから…
でも…
ま〜くん…
ありがとう」
雅紀「それよりさ…
あれ何？
にのの手から何か凄いの出てた」
にの「電撃…
俺電気人間なんだよ
能力者なんだ…」
雅紀「そうなんだ
強いんだなにのって」
にの「お前怖くないの？俺の事」
雅紀「何で？
俺も…にのみたいに強くないけど
能力者なんだよ
だからほら…傷…」
確かに…
撃たれた傷が…もう出血してない
さっきより少し小さくなってる
雅紀「俺は癒しのパワーがあるんだ」
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作者名：まあ | 作成日時：2014年1月24日 22時
