〜26〜 ページ27
〜雅紀〜
あれ？
チビ？
居ないな…
どこ行ったかな…
公園にでも行ったかな…
まぁいいや
せっかく久しぶりににのんとこに
連れてこうと思ったのにな
いつものように窓から入る
あれ？
パソコンの音しないな…
にの…
にのがパソコンしないで
チビと遊んでる
チビがにのの頭や肩を走り回ると
笑ってる
にのが笑ってる
嬉しそうに…
笑ってる
俺に気づいて急にパソコンに
向かい
カタカタ…
『黙って入ってくんなよ』
雅紀「ごめん…
だって…いつも
うるせ〜って言うから」
それからは
何も話さない
雅紀「にのって…
笑うとめっちゃかわいいね♪
もっと笑えばいいのに」
また何も話さない
でも…
ふふっ♪
耳が真っ赤っかだ
ホントにのって素直じゃないな
カタカタ…
『お前…普通男にはかわいいねとか
いわないもんだろ』
雅紀「いいじゃん
そう思ったんだからさ
男だろうが女だろうが
花でもリスでも
かわいいって思ったら
そう言ったっていいんだよ」
また黙った…
雅紀「にのもさ
チビの事かわいいって思ったろ？」
カタカタ…
『…チビは…かわいい…』
にのの顔つきが急に険しくなった
身振り手振りで
ベッドの下に入れって…
俺は慌ててベッドの下に潜り込む
ドンドン…
男「入るぞ」
見えないけど
この屋敷の奴みたいだ
男「例の仕事は進んでるのか？
さっさとやれよ
今回の仕事はかなり儲かるんだからな
それにしても
お前は本当に天才的なハッカーだな」
ハッカー…にのが…
男「お前にはここでしっかり
働いてもらうぜ
なんせお前の両親はうちの組織に
多額の借金があるんだからな
死んだからってそれは
チャラにはならないんだよ
せいぜいお前が働けよ」
そう言って男は部屋を出ていった
少し待ってから
ベッドの下から出た
雅紀「にの…
何があったの？」
カタカタ…
『別に…たいした事じゃない
俺の親父はバカだから
組織に騙されて借金作って
俺を売って…
結局始末されたんだよ
母さんまで…一緒にな…
俺は生まれつき天才的頭脳を
持ってた
だから組織は俺を両親から奪う為に
最初から全部仕組まれてたんだよ』
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作者名：まあ | 作成日時：2014年1月24日 22時
