〜24〜 ページ25
〜雅紀〜
それから
俺は…何故かあの子の事が気になり
時々コッソリと部屋に遊びに行った
二宮和也…彼の名前
何故かいつも不機嫌そうにしてるくせに
俺が来るのを待ってるように
窓を開けてある
雅紀「よっと♪」
いつも少し薄暗い部屋でパソコンとにらめっこ
雅紀「そんな事ばっかしてると
目が悪くなるよ」
カタカタ…
『うるせ〜よ…パソコンわかんね〜くせに』
雅紀「あ〜っバカにした!!
別にパソコンなんかできなくても
俺は困んないんだよ」
カタカタ…
『お前はヒマ人だな…
何しに来るんだよ』
雅紀「だって…
俺さ…お前の事
何か気になるんだ
ねぇにのさぁ
外には出ないの？」
カタカタ…
『にの…って何だよ』
雅紀「お前のあだ名
だって呼びやすいだろ」
カタカタ…
『勝手にあだ名つけんなや!!
バカ雅紀』
雅紀「だからバカって言うなよ〜」
突然立ち上がって
冷蔵庫に行って
俺の前に…ケーキ
カタカタ…
『食えよ…どうせ腹ペコなんだろ』
雅紀「いいの？
にのの分は？」
カタカタ…
『俺はいらないから…』
雅紀「そんな事言うなよ
美味いよ
ほらにのも食べろよ」
無理矢理口に突っ込む
ちょっとびっくりして…
雅紀「美味いだろ？
誰かと一緒に食うと
何だって美味いんだよ」
カタカタ…
『ホントだ…』
俺はにのの部屋に通った
どうやらにのは
パソコンで仕事してるみたいだった
俺にはわからない
凄く難しい事をやってる
凄く頭が良くて俺の知らない事を
沢山知ってる
でも口が悪くて
全然素直じゃないし
どっか淋しそうで
何故か俺はコイツがほっとけなかった
どっか何かを諦めてて
最初は自分の感情を
出さないようにしてたみたい
だけど
いつの間にか俺には
雅紀「にの
いつから喋れないのさ」
カタカタ…
『１人になった時から…』
雅紀「１人になった時って
ここの人はにのの家族じゃないの？」
カタカタ…
『俺の親の仇正解には
コイツらの親玉が…仇』
雅紀「殺されたの？」
カタカタ…
『俺をここに連れてくるために
俺の両親は…殺されたの』
雅紀「何で逃げないの？
本当は自由になりたいんだろ？」
カタカタ…
『もう…俺はいいんだよ
俺にはもう何もないから』
雅紀「どうしてあきらめちゃうんだよ」
カタカタ…
『いいんだよ
お前も…もう来るなよ
見つかるとお前もヤバいから』
雅紀「嫌だよ
また来るよお前がダメって言っても
俺来るからな」
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作者名：まあ | 作成日時：2014年1月24日 22時
