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部屋を暗くし、間接照明だけが
二人をぼんやりと照らす室内。
テレビ画面には
カラフルな猫のような形をした
小さいドット絵がぴょこぴょこと
動き回っている。
「何ですか、このちっこいのは」
「協力ゲームだよ
二人からできるやつ」
コントローラーの
使い方を教えてもらいながら
これなら操作も簡単だとワクワク。
「このロープを引っ張って……
こら、Aそっちじゃない」
「ちょっと、置いてけぼりにしないで」
「あ、鍵だ！俺が取る」
「いや、これは私が！」
「A。やり返しは良くない」
とにかく可愛いこのゲームには癒された。
終始二人で連携プレイするのも楽しくて。
たまにヒスンに意地悪されつつ
なんとか半分までステージクリア
する事ができた。
「もうこんな時間…」
時計を見ればすっかり
夜も更けており
ゲームをすると時間の感覚が
おかしくなるのだと思った。
「ヒスンさんが夜更かししちゃうのも
なんかわかります」
「ゲームしてるとあっという間に
時間が過ぎるよね」
「うん。こんなに楽しいなんて」
「楽しんでもらえて良かった」
そして、徐に立ち上がったヒスン。
もう寝るのかと思っていたら
台所に行きガサガサと何かを取り出して。
「こういう時間にはラーメンを食べなくちゃ」
にひひ、と手に取った袋麺を翳され
思わず顔が綻んだ。
出来上がったラーメンは
いつにも増して美味しそうだった。
夕方はとんでもないものを見せられたので
インスタントさえ作れるのか
心配にはなったが、ヒスンの作る
ラーメンはお手のものだった。
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作者名：yori | 作成日時：2022年8月24日 23時
