上書き保存【YG】 (ページ5)

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『ごめんスア。お待たせしましたー！』

SA「いや、レポート書く時間になったしちょうど良かった。」

『えーもう書いたの、早くない？』

グダグダと話しながら、食堂から出て駅を目指す。

歩いて10分くらいの距離にある駅から電車に揺られること40分。

着いたのはいわゆる高級マンションの立ち並ぶ街。

『あれ、てかここスアの実家の近くじゃない？』

SA「うん。今日行くお店私の遠い親戚がやってるの。」

『え゛。先に行ってくれたら手土産買ったのに。』

SA「そういうと思ったから言わなかったー」

と言いながら、きらびやかビルに入って行くスア。

慌てて追いかけるようにビルの中に入った、はいいけど場違い感がハンパじゃない。

『スア、私パーカーにジーンズなんだけど。浮いてるよものすごく。』

SA「へーきへーき、ほら早く行くよ。」

押し込むようにエレベーターに乗せられて、上に登ること25階。

軽やかにベルがなって、扉が開くとオシャレな雰囲気のバーがあった。

うん。帰ろう。

「A!!何帰ろうとしてるの？」

『こんなおしゃれなところ無理』

店の前でわちゃわちゃしてると、色白で少し背の高い男性が店から出てきてスアに向かって手を振った。

YG「スア久しぶり、元気にしてたか？」

SA「うん、怪我も病気もしなかったよ。」

「A紹介するね。この人がこのお店のオーナーのユンギさん。」

銀色の髪にピアスをつけて、少し猫背気味というなんとも怪しいスリーコンボ。

『初めまして、Aです。』

YG「初めましてユンギです。スアがお世話になってるみたいで。」

思ってたよりも低い声が心地いい。というより何より顔がいい。

これ目の保養過ぎでは？

SA「よし、じゃあ早く行こうA。」

私がユンギさんの顔に気を取られてる間に話が進んでいたらしい。

じゃあ俺上に荷物取りに行くからまた後で、と言ってユンギさんはエレベーターに乗ってしまった。

私はスアに連れられて店内へ。

他のお客さんがいるフロアから更に奥へと引きずられてVIPルーム的な部屋にたどり着いた。

SA「お久しぶりですー」

そう言ってスアが扉を開けた途端に、私の口から間抜けな声が出た。