・ ページ16
・
呪術的な意味として行為として川や境界を跨ぐ彼岸へ渡る行動は大きな意味を持つ。昔から言われるように彼岸へと渡る時に三途の川を渡ると思われているのにも関係はしていると思う。
4人で一緒に川を渡ると一瞬にして景色が変わり、呪霊が現れた。
「出たな」
「祓い甲斐がありそうね」
その時、ゾワリと背筋に悪寒が走る。刀の持ち手に手をかけ、バッと振り向くとそこには亀裂が入っており呪霊が出てくる所だった。
「あ"?なんだぁ?先客かぁ?」
「伏黒コイツ別件だよな」
「…………あぁ」
「じゃあオマエらはそっち集中しろ。コイツは俺が祓う」
「なんだぁ?遊んでくれるのかぁ?」
虎杖に任せて目の前にピョコピョコ飛び出る呪霊を祓う。だけど、いかんせん数が多い。
「モグラ叩きの要領でいいのよね?」
「あぁ。そのまま出口まで潰し続けてくれ。多分反撃はない」
「限定的とはいえ術式範囲が広い分本体に攻撃能力がないってこと?」
『おそらく、そうだと思う。あってる?伏黒』
「たぶんな」
伏黒が一旦口を閉じて何かを考え始める。その時、野薔薇の後ろから腕が生えて野薔薇の腕を掴んだ。
『ッ!!野薔薇!!!』
「釘崎!!」
「問題ない。アンタらはモグラを叩け」
伏黒と同時に差し出した手は直前のところで掴むことは叶わず空気を握っただけだった。ドクリ、と心臓な嫌な音を立てて鳴った。どうしよう、野薔薇が。野薔薇が中に入った。
「クソッ!!」
「釘崎!?」
「おほっ。なんだぁ?兄者かぁ??」
呪霊の言った言葉に混乱したままの頭で首を傾げる。兄者って何…、呪霊に親も子も兄弟も何もないはずなのに。
「俺もっ」
そう言うと、呪霊は壁にできた暗闇に入っていった。虎杖が驚いたように叫んだ後、伏黒が「追え」と言う。
「釘崎もソイツも結界の外に出たんだ!!予想以上に面倒くせぇのとバッティングしてるかもしんねぇ!!」
伏黒が叫ぶ。
「逆にコッチは想定よりずっと楽だ!!一人でなんとかなる!!釘崎優先!!追え!!」
「…………やばくなったら伏黒も出てこいよ…!!」
虎杖が不安そうに言うのに対して伏黒はジェスチャーで追いやるような仕草をした。虎杖の姿が見えなくなった時、伏黒が私に言った。
「栗花落、お前も行っとけ。此処は俺がやる」
『……あっちは二人いる。なら、私は此処にいるから』
少し考えてそう言う。伏黒は少し固まると何も言わなかった。
・
791人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白い流星ーいずみんー(プロフ) - トマトまとさん» コメントありがとうございます。ありがとう、を伝えるのは私の方ですよ〜。最後まで読んでくれて、コメントもしてくれて本当にありがとうございます。 (2021年12月8日 21時) (レス) id: 0e37fab493 (このIDを非表示/違反報告)
白い流星ーいずみんー(プロフ) - ピコピコさん» コメントありがとうございます。棘くん声がいいですもんね。歌うまそうなのすごく分かります。 (2021年12月8日 21時) (レス) id: 0e37fab493 (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます!!最後に皆に気持ちを伝えれて、感情が表に出るようになって良かったと思います!ありがとうございました。 (2021年12月8日 21時) (レス) id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
ピコピコ - 皆さんも聞いてください。棘さんの顔が浮かんできます (2021年7月29日 22時) (レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
ピコピコ - 棘さんって絶対歌が上手いと思うんですよ。(何言ってんだコイツ)Eveさんの曲を熱唱して欲しいな〜たまに声が高い所とか、絶対合う!Eveさんの曲聞く度に棘さんの顔が出てくるんですよ、私 (2021年7月29日 22時) (レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白い流星ーいずみんー | 作成日時:2021年7月10日 0時