呪術世界の蝶の子【呪術廻戦】【鬼滅の刃】

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「術式を支配する前にしないといけないのは呪力の制御だ。これが出来たら術式の支配も自然とできるさ」

『わかった。どうやって呪力？を制御するの？』

「一応聞くけど、君って激怒したこととかある？」


激怒。生まれ変わって(輪廻転生を果たして)から感情の起伏が小さいことは自分でも薄々感じている。だから怒ったことが今世ではない。
前世だったら…しのぶ姉さんが目の前で殺された時にアイツに上弦の弐に対して身が煮え滾るような感覚に陥ったけれど。それが激怒というのか私はわからない。


『……ずっと昔に一度』


おそらく、になるけれど。それを聞くと五条はニッコリとそれはいい笑顔で笑った。


「怒りを一度経験していた方が呪力は操作しやすいからね〜。じゃあ、はいこれ」

『ぬいぐるみ…？』


五条から渡されたのは河童のような形をしたぬいぐるみだった。少しふわふわしていて、抱き心地がいい。


「普通のぬいぐるみじゃないよ？僕の先生が作った呪骸さ。一定の呪力を流し続けたいと殴ってくるよ」

『なるほど』


呪力ってなんだろう。“呪い″に対抗する力。負の力には正の力…いや、なんか違う気がする。目には目を、歯には歯を。負には負を。


仮定に過ぎないけど、呪力っていうのは負の力。前身にそれらは血液のように回っていると仮定する。なら、ぬいぐるみも私の体の一部と認識すれば呪力を流せる気がする。…………たぶん。


『やってみる』


目を閉じて集中する。何か血液とかそういうのを違ったものが流れている気がしなくもない。


「……思った以上だよ、君は。呪力を操作できてる」

『よかった。なら、この練習はもう終わり？』

「うん！……と言いたいとこだけど、その集中状態が他のことをしながら続くかな？というわけで、映画鑑賞しながらソレやってみようか！」

『映画鑑賞』


映画、なんて久しぶりに見る。なかなか映画館に行かないし、金曜に流れるテレビ映画はまずテレビを見ないから見たことがない。


『何を見るの？』

「うーん、これなんてどう？」


そう言って出してきたのは私でも知っているアニメの映画版。


「本当は今まで此処にあった作品でいいと思ったんだけどね。君って女の子な訳だしアウトな奴が多いかもしれないから買ってきたよ」

『そう。……それ見るから、入れて』


映画鑑賞しながらの呪力の制御はなかなか難しかったけど、なんとか物にすることができたのは今から1週間後だった。



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