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びりびり ページ18

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ym side






キッチンで 朝ごはんを作っていると、





『7月〜♡』





寝室から、いのおちゃんの ごきげんな声(朝からハートマークまき散らかして、けしからん)と、






びりびりびりびり…






絶望の音。






「――っ!!!」




まさか!!





あわてて寝室へと向かい、





「いのおちゃんっ!!」




バンッ




ドアを開けると、






『あ、やまだ。おはよー』




にっこり ほほえむ、いのおちゃん(天使)の姿。




その手には




破り取られた 花かんむりの妖精さん(6月のカレンダー)が握られていて、






無残にも、頭の部分が 裂けていた。







―――!!!!




「うわあぁぁあああぁあああぁああああ!!!!」



『!?、やまだっ!?』



「花かんむりの妖精さんが!!俺の、麗しの妖精さんがぁぁぁ!!


(朝ごはんを作り終わったら、またベットに戻って、いのおちゃんと妖精さんをオカズに 抜こうと思ってたのに!!そのあと、ゆっくり丁寧に カレンダーから切り取って 額に入れて、いのおちゃんコレクション用の隠し部屋に 持っていこうと思ってたのに!!そして10分間 妖精さんと みつめあって、20分間 ちゅっちゅ♡しようと思ってたのに!!!あぁ…やっぱり 俺みたいな愚民と、麗しの妖精さんは 結ばれない運命なんだな…。結ばれないなら、せめて 下 僕として こき使われたい。『能の無い、愚かな人間め』って、容赦なく踏みつけられたい。『お前みたいな能無しは、俺の足を舐めてればいいんだよ!』って、無理やり足の指を 口に突っ込まれたい!!あ"ぁぁ!!舐めたい!!妖精様の足、舐めたい!!ぺろぺろして、ちゅぱちゅぱして、ぱくぱくしたい!!できれば、俺は 縛られてる設定で!)」





妖精さんとの 突然の別れに




思わず 頭を抱えた その瞬間、







『やまだ』






いのおちゃんは ベットの上に横たわり、






『麗しの妖精さんなら、ここにいるよ?』





ぱさり





花かんむりを 頭に乗せた。








「いのお、ちゃん。







……花かんむりの妖精さんは、上半身裸だよ♡ちゃーんと、洋服 脱がなきゃ♡」








7月も 良い月になりそうだ。







fin

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作者名:本田 | 作成日時:2019年5月29日 21時

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